このはな綺譚
- カテゴリ:アニメ
- 2017/12/25 19:49:27
今ひとつマイナーな気がするので丁度振り返り放送があるようなので触れてみます。
https://twitter.com/konohana_anime/status/942695215869059077
ってことで、一挙放送がambemaであるようですので、時間があるようならどーぞ。
abemaは、二回くらいは同じ番組をやってるのですが、長時間での振り返りになっているので、朝はタイミング的に見るのは難しい人が多いでしょうな。
初回から三話くらいは、肌色が多目で、おめめの大きいキャラクターがバタバタするだけに見える作品なので、人によってはどん引きするタイプのも致し方ない気がしなくも無いのでアレなのですが、その4話辺りから様子が変わってきます。
まぁ、前述のような表現は売るためにアニメスタッフがやりやがったのかー…といえば、作者自身が色々と妙な事をツイートするような人でして、ちょいとアレな感じもまた、作品のひとつの側面なのでじゃあしょうがないなwと言わざるを得ない有様だったりします。
物事も作品も一面だけで出来ているわけではないのでどこを見ているかで印象も変われば、どこが本質かと言えば、それも難しい所だったりするわけですな。いや、掲載誌からして仕方ないのか。
着物描くのがめんどくさいから風呂入れてしまえとそういうシーンを入れたとか、そんな話もするような「良い話」の方のイメージからだとあれ?と思うような作者さんだったりもします。
尚、アニメーションの本編では、
https://twitter.com/amanosakuya/status/930741046828339200
こんな感じで原作に対して話の入れ替えも行われている模様。
大抵弄り回すとろくな事にならないというのがセオリーなのですが、この作品の場合はかなりスタッフが頑張った構成をして居るようで、別のエピソードを繋ぐことでそれでも破綻しないように再構成しているのは原作に対してきちんと読み込んだ上で構成しているのだとおもいます。
エンドクレジットもすごい数の海の向こうの人の名前と、結構な数の作画監督の名前が並んで居ます。
大抵こういう状況の場合、切羽詰って海外に投げて納品だけは間に合わせるなんて状況になっていたりして画面が崩れるわけですが、本編を見ると切羽詰っている感じは全くしません。
原作どおり簡略化した絵が使われることもあるのですが、そういう場面では良く動いて居たりと手を抜いている感じもないですし、それ以外のシーンではほぼどこで止めても綺麗に描かれて居ます。
枚数は少なめですが、最初から画面設計で作業コストが高くならないようになってたりするのも含め、進捗、品質管理とかスケジューリングという面でも良いお仕事だと思います。
当たり前のようでそうでもないのは、他の作品を見てのとおり。
背景美術のひとの頑張りや、撮影の人のエフェクトや重ね方などで綺麗に見せている部分もありますし、好みの問題はあるかもしれませんが、5話の色彩設計はなかなか面白い事になっていました。
基本的には動かすよりも、綺麗に且つ、表情は豊かに描くことに注力しているように見えます。高い水準で何でもできればそれに越したことはありませんが、持っているリソースで最大限の効果が出る選択をし、納期もきちんと守るというのは(別にアニメーションに限らず)意外と難しいことです。
素直に話の構成、展開によって最後に疑問が昇華する感じを見て欲しいので、本編の方はあんまり触れませんが、三話までのよくあるアレという印象に反して、四話から最終話までの流れはところどころ人を選ぶなという部分はあれど良い話が多く含まれているので機会があったら頭の方で挫折しないで見てもらえたらいいなと思ったりするけれども…まぁ、ここに書いてもなw
一話から他よりちょっと凝った台詞があるのですが。
元々話としてはいい話だけど、乱造されるような媚を売ったか?と思えるような表現や様子もまた原作から存在するものなので「何処が強く印象に残るか」で感想や印象は違う気がします。
お菊ちゃんと呼ばれている(本人曰くお菊なんて名前じゃない)人形の話は、色々と行間に含むものがあって色々思うところがありますし、表情を丁寧に拾ったり描く辺り、多分作ってる人も好きなんじゃないかと思います。
最初はどうかと思いましたが、後の方は結構、いいお話になっていた気がします。