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シン・ドラマ汁


相棒 seaon16 感想文

相棒 seaon16 第19話「少年A」
テレビ朝日 水曜夜9時~
▼こども店長
今回は、ホステスが自宅のマンションで殺された事件で、謎の少年が関わってくるというお話でした。
この少年を、こども店長で一世を風靡した名子役だった加藤清史郎が演じたのが大変話題となったようです。
成長するとどうしても露出が減ってしまい、次世代にとってかわるのが早いのが子役の特徴。
名子役だった清史郎君もその例外ではなく、最近めっきり露出が減り、
そこへきて高視聴率の相棒に登場したものだから、話題になったのだと思います。
確か彼は前にも相棒に出ていたような気がしたので調べてみたら、やはり5年前に出演してました。
長くやっているドラマなので、別人役で複数回出演する人は珍しくないのですが、
2回別人として出演して2回ともメインゲストというのはちょっと珍しいかもしれません。
彼の演技を見ていて感心したのは、今回はあまり感情の起伏がなく、表情に乏しい役柄だったにも関わらず、
子音の発音がしっかりしていて、セリフがとても聞き取りやすかったところです。
子役も育ってしまうとただの人と言いますが、やはり名子役はちょっと違いますね。
これからの活躍も期待しています!

▼以下ネタバレご注意!
清史郎君の役は、乱暴者の男を父親にするのを嫌がった母親が、出生届を出さなかったため、
無戸籍となってしまった少年・創(はじめ)の役でした。
その上、母親は男をとっかえひっかえするビッチで、男にすがらないと生きていけない性分だったのか、
創と父親の違う弟を別のボロアパートに住まわせ、仕送りもほとんどせず、
戸籍のない兄弟は2人寄り添って、学校にも行けず仕事もできず、ひっそり暮らしていたのです。
そして母親が最近になって妹を産み、何とその妹もまだ乳飲み子なのに兄弟に預けてしまったのです。
未成年の男の子2人、しかも自分の食事すら満足にできないような環境で、乳飲み子を育てられるわけがない。
いくら乱暴者の男との子供を産まざるを得なかったとはいえ、その後の母親の態度は酷いですね…。
案の定、赤ん坊は病気になり、あっというまに死んでしまいました。
その上、創は生活苦のため闇金から借金をしており、返済が滞って闇金を経営する半グレ集団から
犯罪行為を手伝うよう強要されていました。
事件はここから始まります。

▼無戸籍の子供たち
今回、事件はいろいろとありましたけど、脚本家が一番訴えたかったのは、
子供の貧困や無戸籍、ネグレクトやDVなどの社会問題だったのだと思います。
無戸籍と言えばかつて一人っ子政策をとっていた中国にたくさんいるというイメージですが、
ドラマによると日本にも1万人もいるようですね。
そしてそのほとんどが、救済制度があるのを知らず、学校にも通えず、仕事もできず、
貧困や親からの虐待に耐え、ひっそりと息を殺すように生きているのだと思います。
こればっかりは、隣に誰が住んでいるかわからない、知ろうともしない、
人間関係が希薄な時代になってしまったせいだなぁと思いますね。
何の罪もないのに、生まれてきただけで罰を受けているような彼らに、どうやったら救済の手を
差し伸べられるのか、また彼らのような存在を作らない社会にするにはどうしたらよいのか、
問いかけられているような気がしました。
今回の内容は結構グッときましたね。




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