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シン・ドラマ汁


<最終回>FINAL CUT 感想文

FINAL CUT #9(最終回)「ついに真犯人登場!メディアへの復讐、衝撃完結」
フジテレビ 火曜9時~
▼小河原祥太、満を持して登場
まずは最終回でやっと姿を現した祥太を演じていた山崎育三郎について。
あーこーきたかーという感じでしたね。
かなり意外なキャスティングでした。
少なくとも私が見た限り、彼が悪役を演じたのは見たことがなかったもので。
そして、彼をおびき出した作戦が素晴らしかったですね。
まず雪子が大地と結託したのが意外でした。
大地を家の中に入れたものだから、大地は若葉が祥太とチャットしていたPCをハッキング。
それで恐らく祥太が帰ってくる場所と時刻が分かったのでしょうね。
一方若葉を刺した罪で逮捕された慶介ですが、捜査や医師の見立てで若葉の自作自演であることがわかり、
慶介は無罪放免…こう簡単に事が進んだのは、警察が身内から犯罪者を出したくないという
意思が働いたこともあったと思います。
しかし慶介は何と12年前に幼女を殺したのは自分だと自白、プレミアワイドはそれを報道、
その報道を見た小河原一家は、祥太を帰国させるよう動いたのです。
ところがその番組も若葉が集めて送ったネットの情報も、全部フェイクだったのです。
番組は慶介が例の4人を脅してプレミアワイドに作らせた映像で、
ネットの情報は大地がハッキングしたせいで偽のサイトに誘導されていました。
ただちょっとだけ疑問に思ったのは、祥太自身は自分が犯人であることは重々承知していたはずなのに、
何故慶介が自白したのか、その理由を考えなかったのでしょうか?
祥太ほど賢い人ならこれは罠だと気づくのではないかと思います。

▼対決!
小河原父は弁護士、祥太もアメリカで弁護士の資格を取っているため、2人とも法に明るく
祥太が生存していることは分かりましたが、法に守られて警察も近づくことができません。
そんな中、プレミアワイドのスタッフたちだけは、法に触れない程度に接触を試みます。
その結果、祥太をカメラの前に引きずり出すことに成功。
それを聞いた慶介は、ともにカメラの前に立ち、祥太の罪を暴こうと考えます。
この2人の対決は手に汗握る展開で、本当に見ものでしたね。
状況証拠ばかりで、妹たちの証言にも守られている祥太は、一見余裕綽々と慶介の攻撃をかわします。
ちょっとだけ思ったんですけど、普通親族の証言って信用性がないということで、
証拠能力が低くなりませんかね?
若葉はまだ子供だったので、嘘をつくわけがないとでも思われたのでしょうか?
慶介の意外な攻めに、祥太はつい警察が発表しておらず、報道もされていない事実を口にしてしまいます。
本来ならこの程度は勘違い、思い違いですむ証言だと思うのですが、何しろ録画されてますからね。
視聴者の印象としては完全にクロでしょう。
ここでいくら勘違いだと騒いでも、状況は好転しない。
祥太はそのことを十分理解しており、雪子が罪を償ってと言ったこともあり、罪を認めたのでしょうね。
亀梨、このシーンでも途中から泣いてましたよねw
序盤からここで泣くのはどうなの?と思うシーンで泣いていて、これはキャラに感情移入しすぎて
流れてしまった涙なのかな?と思っています。
とにかくこのシーンは本当に感動というか、見ごたえがありました。
これでちょっとこのドラマの評価上がっちゃいましたね~w

▼後日談
慶介・小河原父・雪子・百々瀬は仕事を辞し、小河原家は転居、
井出は左遷、真崎と皆川はそのまま、小池は辞表を出していたのに何故か出世w
百々瀬と井出は、詰め腹を切って他のスタッフを守った形ですね。
慶介と雪子はそのまま別れましたが、雪子が転職した先の美術館に、慶介が会いに行きました。
彼らの関係はこれからどうなるのでしょうね。
直接的ではないにしろ、慶介の不幸な人生のきっかけを作った男が兄である女性と、
幸せになることができるのか…愛が冷めないうちはいいでしょうが、落ち着いてからが心配ですよね。
中盤から突拍子もない行動に出て話を混ぜくり返した若葉は、意外や素直に現状を受け入れました。
彼女が終盤にもう1つ何かやってくれるんじゃないかと楽しみに見ていたのですが、残念ですw
結局今回の事件では、慶介の積年の恨みは晴れましたが、むしろ不幸になった人の方が多いです。
でもやはり、罪は罰せられないといけませんよね…。

▼最終回の百々瀬さん
さて、最後になるこのコーナー。
やはり最終回を見て、百々瀬さんはこのドラマになくてはならないスパイス的な存在だったと改めて思います。
祥太が帰国したのに、まったく流せる映像を作れなかったスタッフたちに、一度はむずかって見せ、
「冗談だよ」と安心させたものの、やっぱりおむずかりだったところは、
百々瀬さんの性格がよく出ていたシーンで笑ってしまいましたw
最後にちょっといい人になっちゃったのは残念ですが、若年性アルツハイマーの妻が、
それまでまったく百々瀬さんに興味を示さなかったのに、謝罪報道を見て以来、
笑顔を見せるようになったのは、ちょっといいエピソードでしたね。

▼総括
当初見る予定はなく、気まぐれに見始めて、最初のうちは同じパターンの話が続き、
さほど評価は高くなかったのですが、惰性で見ているうち、中盤からどんどん面白くなり、
最終回は最高の出来だったと思います。
ジャンルとしてはサスペンス復讐劇になると思うのですが、過去の事件で2人死んだものの、
現在進行形では1人も死人が出なかったのも、評価が高いと思います。
こういったドラマでは、人が死ねばそれだけでドラマになりますから、活かして作る方が難しい。
またキャラクターも秀逸で、全員訳ありで善人だったのは雪子くらいしかいませんでした。
特に百々瀬さんという強烈なキャラクターと、突飛な行動に出る恋愛脳の若葉はよかったですね。
物語的に続編はないと思いますが、また同じようなドラマがあったら見てしまうかもしれません。




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