勤勉は会社を壊し、怠惰は社会を壊すというお話
- カテゴリ:その他
- 2018/04/17 15:28:09
2017年9月18日にトイザらスは連邦破産法第11条の適用を申請して事実上の倒産となった。
1991年12月20日に日本上陸したトイザらスはほしいおもちゃにあふれた夢のような場所だった。1つだけ買ってもらえるとしても選ぶのに困るほど。クリスマスには子どもたちであふれていたはずの大手玩具専門店はなぜ倒産してしまったのか。
ネットでトイザらスの倒産を検索すると、Amazonの話が出てくる。トイザらスはかつてAmazonと契約を交わして出店していたが、ノウハウと顧客データを手に知れたAmazonが他の玩具業者も引き入れてネット販売を充実させてトイザらスを追い落とした。ネット販売でトイザらスは太刀打ちできず倒産への道を進んだと。
先日紹介した「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」新井紀子著 東洋経済新報社によると”AI”が企業を破壊する説明として3つの経済用語を使っています。
「一物一価」=自由な市場経済において同一の市場の同一時点における同一の商品は同一の価格である。以上のことが成り立つという経験則で、自由な市場では、同じ性能の冷蔵庫は、札幌でも銀座でも、商店街の電気屋でも、大型家電量販店でも同じ値段になるはずだということ。
「情報の非対称性」=「売り手」と「買い手」において「売り手」のみに専門的な情報があって「買い手」にはそれがないと言ったこと。
「需要と供給が一致したところで価格は決定される」=市場経済の基本。
一方で「デジタル」=「同時に多数の人々が情報を共有する仕組み」なので、デジタル社会では「情報の非対称性」が大幅に修正されます。ネットで最安値を表示しているところはいろいろあります。結果、同じものを買うのにどの店で買えば一番安いのかが簡単にわかるようになり、チラシを見比べたりあちこちはしごして買い物する必要がなくなりました。
そして、トイザらスで商品を見て専門知識のある店員に具体的に説明してもらったあとで、送料無料でトイザらスより安いAmazonで同じものを買うことが続出したことがトイザらスの倒産の一因となったとも言われています。
トイザらスはネット販売よりもリアルの店舗にこだわり、高い知識を持った店員をそろえたけれども、消費者はトイザらスをおもちゃの総合案内所かショールームのようにつかって、お金を落とすのはAmazonだった。
専門知識をもった店員は給料が高く同じものを売っても利益率が低くなる。さらにその専門性をライバルにただで使われてしまったあげく、ライバルの売り上げに協力したのではたまらないよね。
コメントありがとうございます^^
たくさん売ったら正社員になるとかキックバックがあるというのはマルチ商法の手法なので結局は自分たちの手足を食べている感じでいつかは行き詰まりますね。
あっという間に飽きるならレンタルのおもちゃで十分なのに、中古品の売買はたくさんあってもレンタルはほとんどみないですね。
コメントありがとうございます^^
テレビショッピングはネットを使うことに慣れていない人たちの間で手軽に買えると人気なのでしばらくは安泰でしょうね。元気な通販会社は名前が通っているのでそれだけで安心が担保されていますから。
工業製品はSonyやHondaが新しい分野の製品を出して一時期トップランナーとなってもあっという間に模倣されて体力を奪われたように、人件費が安くて大きな市場を持っているところには叶わないのが実用ですね。リンゴのところも同じようになる可能性が高いです。
現状を打開するには大きな市場を開拓するか(バブルは架空のマーケットまで開いた)、誰も見たことがないものを作り出し続けるか、会社を小さくして目が届く範囲の利益を稼ぐことに専念するかですね。
どこぞの元気目な通販会社だってそんなに安く無いけど結構な広告のための仕組みを維持出来ていて会社の方もそんなに危なくなって無いので、値段だけが全てでも無い模様。
あと、製品の知識で止まってりゃショールームにされてしまうのも仕方ない。
工業生産品は良くも悪くも同じ商品は(厳密には個体差もあるがそんなの量販店でどうにか出来るわけでもない)同じ機能を提供する以上、案内する人が「売りつけるところ」まで届かないなら利益に変わる前の段階でいろんな物を自発的にばら撒いているのだから回収できるわけが無い。有るとすれば対応したひとに差額分の価値をその人からその店から買う価値を顧客が感じるかどうかで、それが差額分の価値創造。
これは世間の変化に合わせた追従が出来て居なかっただけだが、流石にそこまで読んで次のロードマップ作れってのは未来視でも出来なければ成功体験もあるだけに大きい会社ほど難しかろうと思うし、仕方の無い事かとは。
ではどうするか?と言えば、あとは保証とかサービスで対応するか、体力勝負で値札で殴りあうかの二択位しか思いつかない。思いつくようならきっと今頃大金持ちだし!
コストを掛け、「買う前」に与えるものにだけコストを掛けすぎてしまっているので回収出来て無い。買ってそれを使い続けるときに、この店なら安心という買った後か、その店で「買う理由」が存在しなければ「値札が力」になるのは「ほぼ均質な同等の物」を売っているのだから仕方の無い事。
「同じ物を売っている」ということがどういう意味を持つのか、「自分たちから買うことの価値」をどう確立するのかを考えられなかったことの結果で、それは「自分たちが本当はどんな仕事をしているのか向き合うこと」でもあると思ったりもするのだけれど、問題に対して実の有る答えを出すことが難しいのはどんなことでも同じですね。後から思いつくことを解決してもそれは別の問題を引き連れてくることもあって、思うほどうまくいくわけでもないでしょうし。
資本主義の商売の基本は安く買って高く売るなので、コストをできるだけかけないことは利益を出すこつなんですけどね。究極にコストを下げると食べ物はみんなタブレットか注射になりそうで怖いですね。
新井紀子氏は糸井重里さんが主催している「ほぼ日刊イトイ新聞」の商売を例にあげて、「いつも売り切れ誰も大金持ちにはならないけど商売は成り立っている」という世界があることを紹介しています。
ネット販売だと宅配便のドライバーの問題とか居留守の再配達の問題とか、たくさん弊害もありますからね。
平等はむずかしくて、学歴は努力することによる格差がはっきりわかれていて(東大や京大に入る努力をした学生と誰でも入れる大学では扱いに差があってもそれは差別ではなくて努力への評価だよね)わかりやすかったはずなのですが、今では学歴社会は差別だとエントリーシートに学校名すら載せられないところもありますからね。
平等は大事だけどがんばったことはがんばったこととして評価できる社会であって欲しいです。それが利益をはっきり生みださない仕事であっても。
ネットが普及してから、色々な実店舗や規模の小さめの量販店や個人のお店は消えて行っていますね。
確かに、欲しい時に自宅でボタン一つで物が買え、最近では翌日には手元に届くことが多く・・・
便利は便利だと思いますが、それでいいのかな?という疑問はいつもどこかにある気がします。
出掛けることなく安易に、しかも様々な値段で物が手に入る、然程待つことなく届く・・・格好いい
いい方をすると効率的だとか、機能的だとか、そんな感じでしょうか?
Amazonさんを否定するわけではないのですが、近くにAmazonさんの拠点がある事もあり、そこで
働く方達も「通販の品物」と同じように時間と規則とお金に縛られているように感じてしまい、
どうしても購入に抵抗があるこの頃です^^;
欧米的なところが、人間として冷たいと感じてしまうせいかもしれませんね。
経営者や営業利益を歩かう立場の方からすれば、だから稼ぐことができない人間なんだと言われ
そうですが・・・自分の利益を優先させて他を排他というか駆逐していくのはどうかな?と。
今は安値で勝負でも、その内、不可価値のあるものや今ネットで扱えない商品を扱うようになり
独走状態に入った時に利益に走る(価格沸騰など)のではないか?という懸念があります。
平等って難しいとは思いますが・・・今、成功している人達がもう少し視野を広げて世間を見て
利益や自分の成功だけでない事に協力して欲しいというのは、甘い考えなのでしょうけれど。。。
何が大事で、何を優先させるのか?一般人と経営者の思考や価値観が違うだけに、この先
どうなっていくのか?世の中の流通がちょっと心配です。。。
トイザらスの商売はネット上の見せ方と値段以外はAmazonより上だったはずなのですが、ほとんどの消費者は値段で判断したってことですね。。。
Amazonは生鮮食品に進出するからもしかしたら同じようなリアル店舗の破壊が進んでいくかもしれません。
一人勝ちしたAmazonが今の値段で販売するとはかぎらないから、高い値段の必要なものをかわされる日がこなければいいですね。街の薬局が全部なくなって必要不可欠な薬(たとえば心臓発作の)が1錠1万円とか。。。
友人の娘さんが生まれた時も、トイザらスの木のおもちゃを購入しました。
当時8千円近くしたと思います。ところがのちにAmazonでみたら
どう見ても同じものとしか思えないものが、送料込みで6千円で買えることを知り
ショックを受けた覚えがあります。
トイザらスは、おもちゃ業界でナンバーワンの地位を築いていたので、
ここで買ったら間違いないし、良いものだと分かってくれると思って購入を決めたのですが
やはり2千円の差は大きく、暴利を得ているのか、企業努力を怠っているのか疑問を持ちました。
価格コムなど、どこが一番安いかわかるサイトができてからは、余計に金額の差を考えて
賢く買い物する消費者が増えたと思います。
テンポを数多く、しかもおもちゃなどをずらりと展示する広いスペースが必要なトイザらスは
そのテンポ料もおもちゃに入っていたと思うので、ネットだけで販売しているところには
太刀打ちできなかったでしょうね。
コメントありがとうございます^^
実演販売はほとんどのスーパーがやっているように歩合制になるのではないかと思います。
販売員はいくら専門知識があっても売らなければお金にならないので成り立たない可能性がありますね。
お遊び広場はおそらく保育園代わりに使われてまた大騒ぎになるかと。。。
コメントありがとうございます^^
フランスではAmazonに対して無料配送は禁止との判決がありましたね。
交通費とかガソリン代がかかっていたところを無料にしたらAmazonのひとり勝ちですね。。。
今問題になってますよね。アマゾンに勝てずにシャッターを下ろしている店をいくらか見ました-ω-