AI信仰が会社を破壊する
- カテゴリ:仕事
- 2018/07/02 16:41:35
最近、知り合いの経営コンサルタントと話す機会があって、大手企業が事務職の統合を始めているという話を聞いた。各地の拠点は営業職ばかりにして、経理などの事務作業をするホワイトワーカーはすべて支社勤務として将来的に人件費を節約することにすると。
なぜかというと「事務」作業は将来「AI」に置き換えられるから。
現在でも銀行の融資部門では「AI」が補助に入っていて企業のリスクを計算して融資の判断をする作業をしている。「倍返し」の半沢直樹が活躍する世界はデジタルに乗り変わられて土下座も泣き落としも通用しないドライな判断になっていく。
「事務」作業も同じで、数字に関することは「AI」の一番得意なところで、計算ミスがないぶんあっという間に終わる。事務職として雇われた社員は「利益を生まない」から営業職に回されたり、転職を勧められたりする。現状でも新幹線通勤で県境を越えて通勤している人も少なくない。
導入された現場では恐ろしいことが起こっている。「事務職」がいなくなったせいで、必要な荷物が受け取れない。荷物を受けとってもきちんと引き継ぎできない。整理するために残業が増える。愚痴をこぼせる相手がいなくなったために職場がぎすぎすする。拠点で情報を持っている人が誰もいない。
もちろん、「営業職」ひとりひとりが自覚をもって働いていれば、まったく問題なく進行するものばかりだ。オリンピックでメダルを狙うアスリートのようなストイックさをもって仕事に励み、私生活を律していれば。
でもね、誰もがそんなことができるわけじゃないんだ。競争が苦しくなって諦める人たちがたくさんいる。
事務職がいることで会社が回っていたところを切り捨てて利益だけがあがるって考えるほうがおかしくない。軍隊だって兵站が調えられなければ戦力として成立しないのだから。
経営コンサルタントの多くはこのことを憂えているけれども、数字が短期的にはあがるからね。利益を1円でもあげたい経営者は飛びつくみたいだね。
ネットで事務職は人気って検索すると出てくるけれど、本当のところは縮小される業界の仕事なんですよね。
ただ、細かい気配りとか仕事をうまく回すコツとか、職場を和ませることは、数式で表せないからAIでは無理なんですよね。そこを経営コンサルタントは隠して説明して、経営陣は誤解してしまう。
就活ではもう門前払いなんですね。。。かなり厳しいですね。
何年か前にアルバイトはレンジでチンの作業が増えて、スキルを覚えられないまま仕事が進むって言われていましたが、就活ではAIにできない仕事ができる学生しか集めない感じなのかもしれませんね。
やはり人間がいればすぐに対処すべく措置をとると思います。
だけど数字だけのAIには、細かい気配りはできませんものね。
今年の大手銀行の雇用は、将来支店を半分にすることを念頭に
かなり数を減らしたので、今まで合格をもらっていた
学部の人たちが軒並み不合格になり、みんな就活に苦戦したみたいです。
AIのために事務職が将来職を失うばかりか、もう門前払いをされている状況らしいです。