お金を払って買い物をしてもらうなんて
- カテゴリ:その他
- 2018/07/11 16:12:07
学生時代にヨーロッパをふらふらしていた頃、市場へ行くのが楽しくて仕方がなかった。パブとかバルで友人は簡単にできたし、泊めてもらうことも簡単だった。言葉ができなくても話したいことがあるならどうやっても伝えられるからね。たとえば、絵を描くとか。
トリノへ行ったときはミラノのホテルに泊まるくらいならうちへ来いと2週間くらいずっと泊めてくれたこともあった。最初はいくばくかの宿泊費って話だったけど、出て行くときはどうしても受けとってくれなかった。マンマはサッカーの師匠で、ユヴェントスの歴史とプライドを教えてくれた恩人だ。彼女に教わったことのひとつに自分で食べるものは自分で選びなさいだった。
日本へ帰ってきたときには、コープとヨシケイとか、メニューが決まっている食材宅配サービスが増えてきて、営業も回っていた。「毎日メニューを考えるのはたいへんですよね、買い物もたいへんですよね」ってね。
私は毎日食材の買い物へ行く。買いだめは正月以外にはほとんどしない。安いところを探して回ったり、今日はカレーだからとメニューを決めて買い物へ行ったりもしない。なぜなら、食材は毎日の仕入れによって変わるから、作りたいモノのための買い物は高くつく。予算より高くなると会計で無理をするからね。
食材宅配サービスはお得な値段を強調するけれど、彼らが用意する食材は自分で選んだものではないってことも選ばない理由だね。たとえば、食材にトマトが必要だとして、2個用意されているものと棚一杯のトマトから選ぶのとどっちがいいかってことだよね。用意されていた2個が最高のものだったとしても消費者はわからないからね。傷物だったとしてもだよ。
スーパーで並んでいる食材をみれば、市場がどういう状況なのかわかるからね。
新サンマが出る頃でも、解凍サンマしかなかったらサンマは不漁なんだとか、刺身の加工が多ければ前日売れなかったのかとか、葉物野菜は高いとか、いつも並んでいるものがなければ不作とか、安く野菜が出ていれば順調に育っているなとか。
自分で選べるようになると興味はどうやって食べるかに移ってくる。地元の食材を使っているレストランにいけば季節によってメニューが変わってきてどうやって作るのかとか、あるいは食材の原価からこの値段で妥当かなんかも考えるからね。
そんな楽しいことをなぜお金を払ってまで業者に頼まなければならないのかってずっと思っているんだ。
ヨーロッパの間接税の仕組みは複雑で同じものでも店内で食べるか、テイクアウトするか、あるいは個数で税金がかかったりかからなかったりしますね。
アメリカではお金がないと生きていけないけれど、ヨーロッパだとどんなに貧乏をこじらせても食べられるとは聞いたことがあります。フランスは2年前にスーパーなどの食品廃棄が法律で禁止されて、生活困窮者に無料で配布されることになったそうです。
イタリアでは月の収入が600ユーロぐらいがざらなのに家賃が400ユーロぐらいなので生活できない人も多いとか。
ヨーロッパ、アジア、アメリカのいわゆる先進国と呼ばれるところは温帯地域で食料生産力が高いところが多くて頭脳労働者を食べさせられることから発展していったのですが、人口が多くなって支えられないレベルになってきたのかもしれませんね。
それは生活困窮者用の食材で、産地は明記されていませんでした。
フランス人に聞くと、これは買わない方がいいと言われました。
チェルノブイリ近くや、敬遠される土地でできたものだそうです。
ドイツへ行った時、男性2名のうちの一人の声がとても変で、主人に聞くと、
昔は産地が明記されていない野菜などが、ヨーロッパ全土に普及して
チェルノブイリなどで採れたものを食べた人達が、咽頭がんになったそうです。
EU内で関税がかからなくて、色々な国の食品が市場に並びますが
今は必ず産地明記です。そしてお金のある人は黄色いマークのものを絶対に買いません。
値段ははっきり覚えていないのですが、豚肉300gほどが1€ちょっとで買えたような・・・
本当にびっくりするほど安い値段でした。フランスは贅沢品には税金がかかりますが
普段食べる食品には税金がかからず、とても安価です。それなのに黄色のマークの物しか
買えない人もいるんだという現実と、そういう人たちのための食材がどこのお店にも
置いてあるということに感心しました。
マンションの同じフロアはうち以外食材宅配業者に頼んでいるので、引っ越したばかりの頃、毎日のようにピンポンが鳴っていたんです。いらないっていっても駄目で、「こんなに楽しい買い物を何でお金を払って人に頼まなければならないの?」って言ったらそれからこなくなりました。言っても無駄って思ったのでしょうね。
体を作るものは口から入ったもので、いいものを食べたら健康になると言われていますね^^妻の湿疹は乳製品を止めるまで消えなくて、子どもの時から悩んでいたみたいです。
Lilyさんもヨーロッパに住んでいらっしゃったからわかると思いますが、マーケットで野菜を買っていると食べ方をいろいろ教えてもらえるので楽しくて仕方がなかったですね。当時はマンマと一緒に買い物で歩いたからあとでクチーナでいろいろ教わりました。ホントはマンマの息子と友だちになって泊めてもらったのですが、マンマのお気に入りになったとよく言われてました^^私は当時イタリア語は片言よりヒドかったのですが。。。
でもね、量がすごく少ないし、味付けがワンパターンですぐやめてしまいました。
ここ1年ほど生協でお肉と野菜を購入しています。
手湿疹や顔にも赤い痒みを伴う大きなできものができて、皮膚科ではよくならなかったのです。
それで、無農薬野菜や、飼育時から遺伝子組み換えでない飼料を食べて育った牛、豚、鶏の
肉などを食べて内側からの改善を図りました。
手湿疹は洗剤を使いすぎなければ、普通に手袋なしで生活ができるほど良くなり、
顔にあったできものは無くなりました。
足りない材料をスーパーに買いに行くこともありますが、私が頼んでいるところの
生協の野菜などは鮮度がよく、お店で買ったものより長持ちします。
今はその味に慣れてしまったのですが、変えた当初は何て美味しい野菜だろうと思ったほどです。
でも、kiriさんを温かくもてなしたマンマのような人に会っていたら、
きっと私もお店をいくつも回って、材料を見極めるようになったかもしれませんね(^_-)-☆