資本主義は確実に終わる
- カテゴリ:勉強
- 2018/08/15 17:00:10
「資本主義の終焉と歴史の危機」 水野和夫著 集英社新書
このままではじり貧と創業者である父親と骨肉の争いをしてまで大塚家具の経営権を握った大塚久美子社長だが、業績は立て直すどころか社内留保を食いつぶし、大塚家具は身売り先を探すありさま。
会員制をやめ、イケアやニトリのような低価格の家具をおいて、お客さんが入りやすい雰囲気にする。
古くなった家具を買い上げて修理して再び使えるようにして売り出す。
といった経営方針を打ち出し、資本主義が終わるなんて事実無根もいいところとコメントしていた経済アナリストたちが大塚久美子社長を支持していたのだが、現実にはイケアやニトリに顧客を喰い取られ、古くなって売れない家具ばかりを引き取ることになり、どちらの事業も行き詰まり。借りているフロアを又貸ししてキャッシュを稼ぐしかない状態だが、ホントにじり貧になってきた。
あれだけ擁護した経済アナリストたちは誰も間違っていましたとは言わず、経済戦略を間違えたと方向転換しているのだけど。
本当にそうだろうか。大塚家具は経営方針を間違えたから思った通りに立て直せなかったのか。
確実に言えるのは、創業者の父親が打ち出していた会員制だったら延命できたであろうということ。じり貧だったとはいえ、内部留保はたくさんあり借金もなかったのだから、会員という財産を使って方向転換もできた。久美子社長は新規事業を始めるにあたって会員という財産を切り捨てて、イケアやニトリが囲い込んだ顧客を奪おうとして無計画に突撃して、惨敗を喫したってことだろう。
なぜアベノミクス信奉者たちが正しいと言い切った久美子社長のやり方が失敗したのか。それは彼らがまったく経済をわかっていないから。
金融緩和をかぎりなく進めても
”貨幣数量説から導かれる「インフレ(およびデフレ)は貨幣現象である」というテーゼは、国民国家という閉じた経済の枠内でしか成立しないのです。皮肉なことに、マネタリストが金融のグローバリゼーションを進めてきたがゆえに、自ら「インフレは貨幣経済である」というテーゼを成り立たせなくしているのです。
したがって、貨幣が増加しても、それは金融・資本市場で吸収され、資産バブルの生成を加速させるだけです。そしてバブルが崩壊すれば、巨大な信用収縮が起こり、そのしわ寄せが雇用に集中するのはすでに見たとおりです。”
となって短期雇用でしか労働者に還元できなくなる。ってことが詳しく書かれているんだけど、根拠不十分としか言わないね。アベノミクス信奉者たち。
アベノミクスの肝は高額所得者と内部留保をためこむ企業への重課税だったのですが、そんなことをするはずもなくですね。
道半ばなのはこの道をいけばお友達以外はみんなすってんてんになるってことなのでしょう。
酒盛りするぐらいの人たちに政治を任せるとこうなるって見本ですね。。。
まだ道半ばと言ってるが…まったく給料上がらず物価のみ上がっとる(´・ω・`)
よって、家計は火の車 どこが 道半ばなのか( ・`ω・´)
って、騒動が起きるまで大塚家具を知らなかった平民は思っちゃいます(´ー`)
近所のおばあちゃんは家具をそろえるなら大塚家具でって方で、前社長の頃はひいきにしていたそうです。
なにも買わなくても毎年年賀状と暑中見舞いが届き、ハンガーが壊れたからというと持ってきてくれてと密着した商売だったのに、今の社長になってから虚礼廃止で年賀状すら届かずって言ってました。
資本主義の次はどうなるかは誰もわかっていなくて、ただバブルは最期のあがきなのでこれから激動期がくると予想されています。最後の延命策としては相続税100パーセントとかかもしれませんね。
お店に行くと担当の販売員が一人つくんですよね。ソファーの購入手続きをした後、販売員が「ちょっと、ほかのフロアも見てみませんか?」と言って、超高級家具しか置いていない売り場を見せてくれました。何だか夢心地でその売り場を歩いたのを覚えています。こんな普通の客にも丁寧に対応してくれるんだと思ってびっくりしたんです。ある意味、パフォーマンスみたいなものなんでしょうけど、買い物していてあんなに印象深いことはなかったです。ほかのお店にはない魅力が確かにありました。ちなみに購入したソファーはお安いもので、まったく高級品ではなかったのです。
貨幣の信用は変動的なものですから、リスク回避のため、大金持ちは常にいろんなものに資産を分散しているようですね。
利益を追い求めて雇用が不安定になれば、労働力の再生産がままならなくなります。
資本主義が終わるのか新しい段階に入るのか・・・。
これから雇用形態も変わっていくでしょうね。