世界は幼児化して破壊されるというお話
- カテゴリ:人生
- 2018/09/23 16:43:45
学校の勉強ができないのは学校のせい? 就職活動で内定が出ないのは企業に見る目がないせい? いつまでも派遣で働いていてキャリアアップできないのは政治のせい? 保育所ができなくて待機児童なのはやっぱり政治家が悪い? いじめがなくならないのは学校が悪い?
今の日本も世界も何かが起こると人のせいばかりにしています。ホントにそうなの?って思うこともたくさんあって、なんでもかんでも人のせいにする社会はまるで幼稚園か保育園のよう。
「幼児化する日本は内側から壊れる」 榊原英資著 東洋経済新報社
”いまの世の中は消費者の発言権が強くなり、昔なら放っておいたようなことでも、いちいち企業側にクレームをつけるようになりました。それに対して企業側も同じくらいに過敏になっていて、消費者から何か言われるとすぐに謝罪し、指摘されたことを中止することが増えている、という内容でした。
たとえば、「ジャポニカ学習帳」という子供向けのノートがあります。その製造・発売元の会社では45年前から、ノートの表紙に動物や植物の写真を使っていました。ところが数年前から、教師や母親から「昆虫の写真は気持ちが悪くてノートが使えない」という声が寄せられるようになりました。以来、その会社は虫の写真をやめて、花の写真に切り替えたそうです。
ほかにもこんなことがあったといいます。大分県の高崎山自然動物園の猿にメスの赤ちゃんが生まれ、名前を一般公募したところ、同時期に生まれたイギリス王室の王女と同じ「シャーロット」という名前が採用になりました。それが発表されると、「王女様の名前を猿につけるとは何ごとだ、不敬に当たる」という非難が動物園に集中しました。
ビールのコマーシャルの「ゴクゴク」という音についても、メーカーに意見が寄せられました。「アルコール依存症の人への配慮が足りないのではないか」。結果、メーカーはその音を使うことを自粛するようになりました。
番組では、ある小学校で、「自分の子供が学芸会の主役でないなら欠席させる」という親が複数いたため、桃太郎が16人になったというエピソードも紹介されていました。
番組に出演していた心理学者の榎本博明さんは、これらの現象を「過剰反応社会」と命名していましたが、言い得て妙です。確かにいまの企業や学校は、他社の意見に過剰に反応しすぎています。”
と大人ならはっきりと断るべきことでも反応して相手の要望に応えてしまっている社会になっていると指摘しています。シャーロットはイギリス総領事館に問い合わせて問題ないと確認してそのまま使ったけれども、問題にはなっていません。ノートの昆虫もビールのCMも学芸会の主役も問題ないはずのものが幼児が泣き叫んで要求したことを飲んでいる感じでおかしい。だって、文句をいう人は昔からいたけど通ることなかったから成長したはずで、わがまま通すってことは誰かが不快に思って企業も行政も硬直してしまうってことだからね。
大国の大統領や首相が同じレベルの幼児で、選挙権をもっている国民も同じレベルだと世界って崩壊すると思わない?
議論の話とはリンクしていて、ここであーだこーだと文句をつける人たちは、相手をやり込めるために難癖をつける人たちと同じ集団に属していることが多いと思っています。
コメントありがとうございます^^
日本人は世界のどの国の人よりも権力に対する反発が強いそうです。お上が決めたことに反発する度合いで考えると恐ろしいくらいお上をリスペクトしていないとか。いつの時代でもなのかはデータが確認できないのでわかりませんが。
SNSで発信が自由になったからなのか、個性重視の教育のためか、自分のいいたいことはすべて主張して否定されると言論の自由を奪ったとか騒ぎますからね。
外国へ行くと育った文化がまったく違うし、使っている言葉は母国語じゃないから考えながら話すから、落ち着いて考えながらってできるけれど、脊髄反射で反論する人もいますね。。ルール守らないのも自由だろうとかね。
医者は外科医も産婦人科医も責任が重すぎるし、休暇が取れないからなり手が少ないみたいですね。心療内科ばかり増えているみたいです。緊急性がないからかなあ。
Lilyさんの所から飛んできました^^ でわでわ。
ルサンチマンの意味合いは広いですが。。。
海外に行かなくても・・とかいう若者が多いそうです。現状にしがみつき変化を恐れているように
見受けられます。外に目がいかなくなった分、自分中心の狭い世界に敏感になるわけで、
周囲や相手の立場を慮らず、自分の意見ばかりを述べるようになるのではないでしょうか?
(年配の方が自分の意見を述べるのは、昔からあることなので、ここでは若い方のお話にしました)
お医者さまの世界でも、外科医は休みもなく、相当大変な科であるために、
そこを目指すインターンは上昇志向が強く、他人のために尽くすことを知っている
方が多いと聞きました。でも、今のインターンは外科医にはなりたがらないそうです。
そして一通り体験してから自分の専門を決めるのですが、その時の指針は
休みがどのくらい取れるかだそうです。(そんな方ばかりではないでしょうけれど、
元看護士さんが今の医療現場のお話を、顔見知りの医者から聞いて教えてくれました)
人の為ではなく、全てが自分に都合よく回ることを求める幼稚な人達が増えたなら
世界は崩壊していくでしょうね。