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FIFAゲートってまだまだ解決していない

19日に逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者は約50億円の過少申告による金融商品取引法違反だった。庶民にとってはたしかに巨額のお金で、大金持ちなのだから自分ですべて払えばいいのにって思うけれども。

2015年6月に起こったFIFAゲートの一連の事件は前会長のブラッター氏の失脚にまで及んだ。現在もまだ捜査が続いており汚職の構造はまだ完全には解明されていない。

「FIFA 腐敗の全内幕」アンドリュー・ジェニングス著 文藝春秋社

”「記者会見を目茶苦茶にした話の続きをしようか」と、ジェニングスは後日、本紙(ワシントンポスト紙)に語った。
「ほかのレポーターは、俺のそばから離れていった。まるで俺が悪いものでも食って、ひどい臭いがするみたいな感じで。それは俺にとっちゃ、もっけの幸いってものさ。ありがとう、お馬鹿な記者諸君。俺の頭の上のレーダーは壁際に並んだブレザー軍団のまわりと飛び回って、こう呼びかけたんだ。『俺はここにいるぜ。あんたたちの味方だ。俺はこのろくでなしでもの脅しになど乗らない。やつらの正体はわかってる。IOCで経験ずみだ。今度は、こいつらをまな板にのせてやる』」
 その結果は、二重の金星につながった。ブラッターは賄賂を受け取ったことを否定し、ジェニングスは特ダネをものにした。しかも大きなおみやげがついたのだ。「六週間後、真夜中に俺はチューリッヒを流れる川の幅が広がって湖になる辺りまで行き、十九世紀の堂々とした建物が並ぶ、オフィス街の暗闇で立っていた。なぜこの俺が、知らない相手からここにくるように指示されたんだろうと考えていたとき、扉が開いて中に引きずり込まれた」ジェニングスは言う。「そこは猛烈に高級なオフィスだった……そして三十分ほど待っていると、FIFAの幹部が到着したんだ。すばらしい書類を腕いっぱいに抱えてね。そこからが始まりだった。そしていまも続いている」”

FIFAゲートのはじまりはブラジル人会長のジョアン・アヴェランジェ氏の商業主義で彼は会長としての外交特権で帰国する度にアタッシェケースいっぱいの金の延べ棒を運んでいたと言われている。受けとった賄賂は4500万ドル(約50億円)以上と推定されている。

IOCによる処分をFIFA会長職を辞することで逃れたアヴェランジェ氏は2016年に100歳でこの世を去る。ブラッター氏はこれらの腐敗を一掃したと言っていたのだが結局のところ明らかになった賄賂の額は1億5000万ドル(約185億円)と巨額で、権力に屈することがないジャーナリストが巨悪をあきらかにしたともいえる。

日本で同じ事をやったらたぶん、発表するところがないだろうね。それとも海外の新聞で批判するしかないかな。





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