物語ってなあに?
- カテゴリ:勉強
- 2018/11/21 19:31:52
「竹取物語」「源氏物語」「伊勢物語」に共通することってなんでしょう?
もちろん、物語ってついているのは当然。でも、なんで共通して物語ってついているの?
「逆接の日本史4中世鳴動編」井沢元彦著 小学館文庫によると。
竹取物語も源氏物語も伊勢物語も、天皇家に寄生する藤原氏全盛の時代に書かれたもので、多かれ少なかれ反藤原氏の内容で書かれている。
竹取物語でかぐや姫にこっぴどく振られて笑いものになる5人の貴公子は実在した5人の貴族たちで、車持皇子は藤原不比等だとされています。
伊勢物語は藤原高子とかけおちした在原業平を主人公としており、伊勢の斎宮との恋など体制に反抗する男を主人公としている。
源氏物語は光源氏という藤原氏の当時の最大のライバルの源氏(賜姓源氏)を主人公として藤原氏と思われる権勢家に勝利する話だ。
源氏物語は当時最高権力者だった藤原道長が作者の紫式部に当時高級品だった紙と硯をあたえて物語を書かせている。
井沢氏は、こんなことはありえないことだと書いている。
たとえば、江戸時代に光豊氏という名前の主人公が徳川氏を圧倒して天下を取るって話を、戯作者が書いたとしたら、徳川氏と書いていなくても戯作者はもちろん版元も摺師も関わった人間はすべて首が飛ぶ。一族郎党全員が死罪だ。豊臣が活躍するだけでそうなる。
しかし、日本の中世では許された。それは、怨霊慰撫だったから。物語はいつでも言挙げで、怨霊となった菅原道真を祭りあげて太政大臣にしたり、大国主命をすばらしい神として祀ったりと同じことだという。
だから、小説ではなくて物語なのだと。小説って嘘のお話って意味らしいからね。
日本の中世がおおらかっていうのはイメージの問題で、権力争いがどろどろで殺伐とした時代でしたよ。紫式部は中宮彰子の女房として仕えたのは有名ですが、同時代に枕草子を書いた清少納言は中宮定子の女房でしたが、定子は藤原道隆の長女、彰子は藤原道長の長女で、ふたりは従姉妹ですが藤原道長が権力を握るために長兄の死後、甥たちを権力闘争で追い落としてますからね。政権を握っている藤原北家でさえ一歩間違えば路頭に迷うのだから、他の氏族はもっとひどかった時代です。
コメントありがとうございます^^
物語で不敬だったら処罰されるのが世界中の常識なのですが、日本の中世はそんなことはなくて、自分たちが住んでいるこの世の邪魔にならなければ、あの世のことは政争に負けた相手に譲って怨霊慰撫をするってことがよくあったみたいです。
といっても、在原業平はやりすぎて排除された可能性があるのですけどね。
私も小説は賞で引っかかったことがあるから二枚舌ですよ^^
菅原道真を天神様と祭り上げて正一位を贈り、太政大臣にして、私たちはこんなにあなたを大事にしていますってことを、菅原道真の一族にみせたのと同じ事だと思っています。
物語はみんなが読みますからね^^道長が紙と硯を与えて書かせたのも他の人に読ませるためでしょうね^^
言論の自由がない中で、在原業平は辛辣な和歌を詠んでいますね。
”つひに行く道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思わざりけり”
伊勢物語では病気になってと詞書きがついていますが、毒を強要されたときの辞世ではないかとも言われています。物語も命がけだったんです。。
日記広場からきました!
不敬罪で処罰されないのが
物語の素晴らしい所ですね!
物語は、怨霊慰撫のために書かれたものだったんですね。
権力者が祟りを恐れて、学識のある者たちに、御霊を慰めよと命令したのですね。
今なら、「言論の自由はどこへいった」とひと騒動起こりそうな体制の元
生み出されたものだったのですね。
小説が嘘っていうのは中国ではそうだったってことですね。
嘘のお話をする人が小説家らしいです。
小説は噂話だったんですか(*´ω`)!