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強欲資本主義が経済を壊し少子化を加速させる

各国が経済政策に躍起になっても、経済学者がいろいろ案を出しても、先進国の経済成長は頭打ちになって景気回復できなくなっているって知ってる? アベノミクスの成長目標は2%のインフレだけど、まったく改善できてないよね。

「株式会社の終焉」水野和夫著によると。

「より速く、より遠く、より合理的に」を目指した経済成長戦略は
”「蒸気」から始まった「より遠く」は、太平洋をノンストップで飛行するジャンボジェットの引退で終わりました。「より速く」は、2003年の大西洋をマッハ2で横断したコンコルドの運行停止で終わりました。マッハ3の飛行機に人間の体はもはや追いつきません。「より速く」のために、事前に肉体訓練して乗るようでは本末転倒です。サイボーグ人間でも登場しない限り、現在より「より速く」は実現不可能です。
「より合理的に」についても、2011年の東日本大震災で、原子力工学における絶対安全神話が自然の力の前にあっけなく崩壊したことは、その限界を示すものといえるでしょう。もはや「地理的・物的空間」には、「より速く、より遠く、より合理的に」を実現する場所はなくなったのです。”

ということで頭打ちとなります。そこで彼らは「電子・金融空間」で成長戦略を打ち出します。
”NY証券取引所のサーバーでは、ライバルたちよりも少しでも速くアクセスしようと、いまや10億分の1秒を争う段階に入っています。”

というくらいに速すぎるHFT(超高速・高頻度取引)が席捲しています。そして、それらで強欲に金を集める人たちは「ショック・ドクトリン」と呼ばれる惨事便乗型資本主義に傾倒していきます。

”2005年8月末に大型ハリケーン・カトリーナがニューオリンズを襲った1週間後、地元選出の有名な共和党下院議員リチャード・ベーカーが次のように語ったとされています。
「これでニューオリンズの低所得者用公営住宅がきれいさっぱり一掃できた。われわれの力ではとうてい無理だった。これぞ神の御業だ」(N.クライン[2011]p.2)
同様にニューオリンズ屈指の不動産開発業者も、「私が思うに、今なら一から着手できる白紙状態にある。このまっさらな状態は、またとないチャンスをもたらしてくれる」([2011]p.2)”

と、大惨事に乗じて利潤を増やすことをいとわない今の時代を示しています。リーマン・ショックでは。

”バブル生成時期に高級住宅価格の値上がりで儲ける。バブルが弾けると今度は、サブプライム層が購入して大幅に値下がりした物件を安値で買いたたく。極端に値下がりしたこれらの物件の値段は数年すれば回復するので、それを待って売り抜けるなどして、利益を確保する。”

といった方法で、バブル生成でも崩壊でも利益が出るようにシステムを作ります。リーマン・ブラザーズはたんにババを押しつける前に資金がショートして走れなくなっただけなのです。

なぜ少子化につながるかというと、資本主義が成長戦略をとりつづける限りコストが増えすぎて行き詰まるからです。

”近代産業社会では知識と技能が何よりも必要である。子どもが満足できる職業に従事するためには十分な教育と訓練と与えることが必須となり、そのための費用が上昇した。さらに女性の就業が拡大し、出産・育児の機会費用が増加した。他方、子どもの経済的貢献は激減する一方である。もはや子どもを産み育てることは昔のように投資ではなく」なったというのです。”

つまり、近代社会を一歩前へ進めるためのコストがかかりすぎた結果、人口減少とデフレが現れているのです。


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2019/01/20 15:14
>お茶ノはさん
訪問&コメントありがとうございますm(__)m

資本主義の枠組みで社会が発展していくのには費用がかかりすぎて富は生み出せなくなっていてってことなのですね。だから、開発が進むと経済成長が止る。
ブラック会社とイジメは海外でもあるのですが、教師の過労は海外ではあまり多くなくて。
学校の部活を切り離すと少しは違うカモですよ。
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2019/01/19 18:45
(」^▽^)」 こんばんほーほーっ☆
広場から参りました。


( ̄-  ̄ ) ンー……

今は高齢者が四千万人でしたっけ?

ブラック会社も、学校のイジメも、教師の過労も無くならないし。


どうなって行くんでしょうね?
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2019/01/10 10:13
補足として。
子どもは夫婦に対してふたり以上じゃないと現状維持ができないため、出生率が2を切ると人口は減少します(これは数学の問題)。だけど、子どもは当然ながら約20年経たないと大人にならないため、育てるためには費用がかかります。大人になってAIに職場を奪われない、そして子どもが満足できる職業につけるスキルを身につけるために、高度な教育が必要ですが、私学の高いところへ行く、あるいは有名な講師が教える塾へ行く、各種教室へ通わせるなどで月に10万円かかったとしたら、子ども3人では30万円かかり、その上住居費、食費、衣料費、福利厚生費、光熱費などがかかって生活そのものが破綻します。だから、医療が進んで子どもの病死が少なくなった現代は、子どもの数を絞ってしまう(意識的か無意識かは別として)とのことです。




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