Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


前に、進んでいく

妹は、今週いっぱい休みを取って、できる限りの時間を父に寄り添っています。

本当によく気が付いて、看護師や介護士に向いていると私や周りが言うのですが、できないだろうと言います。
なぜなら、その人の死が近いとわかると、泣いてしまうから。
介護する相手に悟られるとまずいだろうと(笑)
根は優しいんですよね。いろいろ見そこなった部分もありましたが、今は見直しています。

母とも、たくさん話をして、わだかまりを解きました。
抱えていた父の不満をいっぱいぶちまけてもらって、二人で笑いました。

私も家族も、父を見送る気構えができてきました。
父が亡くなったらどうするか3人で話し合って、身構えている状態です。

父は、私や親せきが見舞いに来た1日から3日にかけては、顔色もよく、肺炎を起こしていた右肺も、3日の医師の説明で見せてもらったレントゲンでは、白っぽさがほとんど消えていました。
あとは、肺の機能を落としている血栓を取り除く薬物治療や抗がん剤を試そうという段階だったのです。

しかし、4日の再検査で、それが難しいことがわかりました。
父の血栓は、心臓の真下の血管に陣取っており、これが動くと出血するか、どこかに詰まって脳梗塞などを引き起こす危険性が判明したのです。

その上、転移している肝臓の進行がとても速くなっていました。
3日に見た父の肝臓のCT写真は、ぼんやりした灰色の影が肝臓中に散らばっており、素人目にも手が施せない状態とわかりました。
5日の再検査では、肝臓のがんの影が明らかに濃くなったと妹が教えてくれました。(私は仕事のため、どうしても立ち会えませんでした)
もし死因が決まるとしたら、肝臓の影響になるかもしれません。

今日見舞った父は、ほとんど眠っていました。
口が乾燥するので、湿らせるための口腔ケアスポンジを買って行ったのですが、眠っている状態が多いので、必要なくなってしまいました。

眉間のしわもなく、口を開けて浅い呼吸を繰り返していました。
細くなった足はむくんで、足首のくびれがあいまいになっていました。
妹が、優しい顔で父の足をさすっていました。こうすると気持ちがいいから、というので、私もまねしてさすりました。

父の足は冷たくて、ぼわぼわして、触った手のひらがひりひりしました。
私は、具合が悪い人の体を触ると手がそういう感じになるのですが、父の足は、生きている感じがあまりしなくて、ああ、もうそろそろなのかな、なんてぼんやり考えていました。

父は目を覚ますと、足をさする妹の手をがっちり握って、何度か何かを言おうとしていました。しかし声は出ませんでした。そして、また眠りに落ちました。

私は何もできていません。ただ、みんなを見守るだけです。
せめて妹や母に、食べ物などを買って元気づけるくらいです。
あとは、家のことをして、犬たちの世話をして。

どうか、このまま眠るように逝かせてください。
毎日天に祈っています。
父方の祖父と伯父は、どちらも呼吸困難で苦しみながら亡くなったので、せめて父は、その恐怖と苦痛から勘弁してあげてほしいのです。

今日は、待ちに待ったモンスターハンターワールド・アイスボーン解禁日なのですが…さすがに心から楽しめる状態ではないです。

それでも、家族が留守の家を守りながら、ゲームはやりたいと思います。
父を見舞ってからずっと、どこかに旅行をしているようです。いつもと同じことをしていないと、現実味がとても湧かないので。

とにかく今は、そうしようと思います。




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