見送り
- カテゴリ:日記
- 2019/09/14 19:36:36
今日は父の火葬でした。
親族だけ招待しての家族葬です。
でも父は知り合いが多かったので、母がこっそり自分たちだけ葬儀をしようとしたのに対し、親族が「それではいけない」と諭したので、葬儀屋さんに頼んで知らせてもらったそうです。
それで、お花や香典を持ってきてくれた方々が昨日、ぞくぞくと来たとのこと。
私は昨日はほぼ寝込んで、父を悼みながら、珍しく缶ビールを空けておりました。
こんなに秘密裏に葬儀しようとする母に反対したのですが、母は、近所付き合いが悪いため、言いふらされることを恐れて、回覧板に死亡報告を載せないよう根回しするほど、近所に知られることを恐れていました。
そこまで町内会を恐れる母が、この先心配でなりません。父が亡くなったらこの家を売ると言うのも、町内会から抜けたいがための理由です。
しかし、こんな調子では、どこへ行っても同じ状況に陥るでしょう。人間、嫌なことから逃げると、問題が追いかけてくるものですから。
とはいえ、どうしてもここに住み続けることが苦痛なら、引っ越しもやむを得ないと考えています。
家には犬2匹がいるので、今すぐとはいきませんが、そういうことも想定しないとですね。
火葬場で、骨になった父が箱に納められ、それを喪主である母が抱きかかえることになった時、母は泣き崩れました。
あまりに泣くので、私が移動の車まで箱を持ちました。
遺骨が入った箱は、人の体温のように温かかったです。
本当に母は、父が大好きだったのだなと思いました。
私はといえば、泣くタイミングはあったのですが、こらえて泣きませんでした。
私がしっかりしないと、誰も支えられないので。
父が生きていた時の、表情や仕草、声を思い出すと、涙があふれそうになります。
やりたかったことがたくさんあった父。
子供が大好きで、小学校の校務員をしていた頃は、先生方にも慕われていました。
来年は、オリンピックを見に行くのだと、楽しみにしていました。
私が見舞いに行く頃には、ほとんど声が出なくて、まともに話すことはできませんでした。しゃべれるときに、もっと話をしておけばよかったと思います。
今となっては、最後に父と何を話したのか、よく思い出せません…。
犬たちの世話のため、斎場に母を残して、今日は家に帰りました。
叢雲が夕日を浴びて、美しく輝いていました。まるで浄土のように。
阿弥陀様が迎えに来てくださったのだな、父は徳が高かったんだなあ。
思わず手を合わせていました。
天国に行った父に、早々申し訳ないのですが、お願いしたいです。
どうか、母を守ってあげてください。残りの人生を笑って過ごせるように。