将門って本当はどんな人だったの? その21
- カテゴリ:勉強
- 2020/01/07 18:59:13
平将門には鉄人伝説があって「将門は身長七尺に余り、五体は悉く鉄で左の眼に二つの瞳を持ち、しかも全く同じ体の影武者を六人、常に身辺に従えており、その本体をなかなか見極めることができなかった」という。
「QED 将門御霊」高田崇史著によると。
”妙見信仰だな。まあ、しかし実際に将門が右腕とも頼んでいた藤原玄茂、多治経明、坂上遂高などの勇猛な武将もいた。彼らが六人の影武者のモデルになったと考えれば、全くのフィクションとも言い切れない。それに、将門の体が鉄でできているというのは、良質な鉄製の武器で身の回りを固めていたということだろうしね。”
将門が拠点としていた常陸国猿島な鉄の産地でタタラ製鉄が盛んなところだった。鉄製のよろいのことを「鎧」といい、革製のよろいのことを「甲」といって、当時のよろいといえば、革製のものが当たり前だった。
”ここからは『俵藤太物語』の説話なんだけど、一応聞いておいてくれ-。
そんな鉄人の将門をどうやって倒そうかと悩んだ末に、一計を案じた秀郷は、単身相馬の館に赴いて将門に対面し、お世辞を言ってその歓心を買い、首尾良く将門の身辺に仕えることに成功した。館の南の寝殿を与えられた秀郷は、そこで将門の寵妃小宰相を簾越しに見染め、時雨という女房の手引きで彼女に言い寄って思いを遂げる。そしてついに、小宰相の口から『将門の本体は、日光や灯火に向かって影を生じるが、影武者たちにはそれがない』ということ、そして『この身、ことごとく鉄だがこめかみ一ヵ所だけが生身である』という秘密を聞き出すことができた。喜び勇んだ秀郷は密かに弓矢を携えて物陰から窺い、小宰相の局を訪れた将門を射て、首尾よくこれを討ち取ることができたーという。
やはりここでも、将門は『こめかみ』をやられているんだ。”
ここで有名な「桔梗あれども、花咲くな」という呪いが出てくる。だから、桔梗は裏切りも紋だと。
つづく。