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将門って本当はどんな人だったの? その27

ほとんどの植物は花を咲かせて種を作り、子孫を残すためにエネルギーを使う。花を咲かせてしまうとエネルギーが花に行ってしまうから、花を咲かさないで出荷する作物はいくつもある。
白菜、キャベツ、カブ、ブロッコリーなどは菜花として黄色い花を咲かせる。大根もアブラナ科で白い花が咲く。しかし、花を咲かせてしまうと食用部分がやせておいしくなくなるため、通常は花が咲く前に出荷する。
桔梗も同じで蕾のうちに花を切り落として根を収穫する。

桔梗は薬にもなり、非常食にもなるというのであれば不吉な花とされたのはなぜだろうか。

「QED 御霊将門」高田崇史著によると。

桔梗の悪いイメージにはふたつの理由があるという。

”桔梗の花には星のイメージがあったからだ。
ここで重要な点はー安倍晴明の桔梗印に見るまでもなくー当時の人々にとって『星』というのは、現代の我々が抱いているロマンティックな感覚とは違って、もっと禍々しいモノと感じられていたという事実だ。陰陽道にしても、星辰信仰や、妙見信仰もそうだしね。そして星といえば、そのまま、王権にまつろわぬ異界の者たちのことを指していた。
実際に下総一の宮の香取神宮では『星鎮祭』という行事がある。毎年一月十六日、弓道場に設けられた大的を射た後、星塚に竹串を挿して星の神を鎮めるという神事だ。まさに『花咲くな』というところだな。
その祭りは、祭神の経津主大神が、常陸国大甕ー現在の日立市大みか町を根拠地とする星神の天香香背男を討伐したという説話にちなんで行なわれるからね。『日本書紀』神代下第九段の『天に悪しき神有り。名を天津甕星と曰う。亦の名は天香香背男。請ふ、先づ此の神を誅ひて、然して後に下りて葦原中国を撥らむ」とまうす』という部分がそうだ。またその他にも、『ほしめかす』という言葉がある。これは相手を『ほし=星』に見立てて、犬をけしかけるという意味になる。
牽牛子という生薬がある。これは朝顔の種子を乾燥させた物で、利尿剤や下剤として漢方で使用されている。民間では、その容量が微妙に難しいため、余り使われていないがね。
牽牛子は、読んで字の如く『牽牛の子』という意味だ。朝顔=桔梗の種が『牽牛の子』であり、同時に牽牛は彦星で、そのまま『星』のことなんだからー”

平将門は桔梗の子どもと言われている。桔梗=朝顔=星とするなら将門は星の子であり、王権にまつろわぬレジスタンスの親玉ということになる。

もうひとつは織田信長を本能寺で討ち果たした明智光秀がわずか十11日後に山崎で羽柴秀吉に敗れたこと。天下を取り損なった紋として桔梗は悪いイメージがついてしまったのだ。

つづく。

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2020/01/24 18:53
>ゆりかさん
こんばんは^^
歴史はいろんなものの積み重ねなので、桔梗は星の者たちが育ているものとか、河童が育てているものとか、そういうことが抜け落ちていても、現代でも残っていたりします。
例えば、河童が馬に悪戯して腕を切り落とされたという話では、河童の持っている薬と引き換えに腕を返す流れで、河童は薬=桔梗などを栽培していたとわかります。
星の者たち=朝廷にまつろわぬ者たち=河童で、きゅうりが好きなのはきゅうりでも喰っていろの裏返しですね。
桔梗紋の神社はかなり多いから探すとよくわかりますよー
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2020/01/23 20:32
こんばんは、kiriさん。

なるほど。そういう訳があって桔梗は悪いイメージになってしまったのですね。
全然知りませんでした。今まで桔梗に対して悪いイメージがなかったです^^;
星も、現代とは違った見方がされていたのですね。

色々教えて頂き、ありがとうございます。勉強になりました(*^^*)




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