わたしはどうやったら幸福になれるのか? その9
- カテゴリ:人生
- 2020/10/13 15:54:37
One great question underlies our experience, whether we think about it or not: what is the purpose of life? . . . From the moment of birth every human being wants happiness and does not want suffering. Neither social conditioning nor education nor ideology affects this. From the very core of our being, we simply desire contentment. Therefore, it is important to discover what will bring about the greatest degree of happiness. 14th Dalai Lama
偉大なる問いは『人生の目的は一体何か?』です。生まれた瞬間から人は幸福を欲し、苦しみを求めません。社会情勢も教育も政治思想もこの人間の根本的な本能に影響を及ぼしません。私たち、人類の本質は幸福を望んでいるのです。ですから、何が最良の幸福をもたらすかを見つけ出すことが重要です。 ダライ・ラマ14世
「残酷な世界で生き延びるためのたったひとつの方法」橘玲著によると。
生きるためには食べ物が必要で、人類の歴史の大半を占める狩猟採集時代には飢えを凌ぐために食べることに貪欲だった個体だけが生き残った。だから、生き残った個体の直径の子孫は食べることで幸福を感じる。
人間は有性生殖で、異性を獲得して子どもを産み育てた個体だけが生き残った。彼らの子孫は性や愛に関して強く求めて叶うと幸せを感じる。
食欲も性欲もどちらも快楽で、他の動物にも共通するものだ。充分に食べ、愛に満たされていれば幸せなのだろうか。
「父が娘に語る経済の話」ヤニス・バルファキス著によると。
ヨーロッパの国々がアフリカやアジアやオーストラリアを占領して支配できたのは、彼らが優れていたわけではなく、地理的な要因にすぎない。ヨーロッパは寒冷な土地で、狩猟採集生活だけでは十分な食糧を獲得できなかった。だから、農業を始め、倉庫でストックをして、市場で交換もした。
アフリカやアジア、オーストラリアではあまりにも豊かすぎて、畑を耕さなくても充分に食べられた。だから、好きなときに食べて好きなときに愛を育んだ。余剰は生まれず、文化も発展しなかった。
ヨーロッパは農業により余剰が生まれ、軍隊や法律家、芸術家を養うことができるようになった。だから、より多くの土地を求めるようになった。
現代人は、より利益を求めて国の外へ出たヨーロッパの人たちの流れを受け継いでいる。彼らはより多くの利益をもとめ、作りだし、そして消費する。
だとしたら、お金が幸福なのだろうか。
ある調査で、人生の満足度を7点満点として、
アメリカのビジネス誌「フォーブス」に掲載された大富豪の満足度の平均は5.8だった。彼らは望めばなんでも手に入る資本主義社会の頂点の存在だ。
アフリカのマサイ族は同じ調査で平均5.4だった。彼らはケニアとタンザニアに住む半遊牧民で、必要最小限のものしかもっていない。
大富豪とマサイ族の差は、0.4。何でも買える大金を持っていてもわずか0.4しか人を幸福にしない。いったいなぜなのか。
つづく。