Nicotto Town



わたしはどうやったら幸福になれるのか? その10

The money you have gives you freedom. The money you pursue enslaves you.  Jean-Jacques Rousseau.

あなたが持っているお金はあなたに自由を与える。あなたが追い求めるお金はあなたを奴隷にする。ジャン・ジャック・ルソー

「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」橘玲著によると。

私たちが「お金」というものにこだわるのは、「お金」が「安心」や「安全」と強く結びついているからだという。コロナ禍において、「お金」があるかないかは大きな問題で、有り余るほどのお金があるなら、最高の医者と最高の料理人を雇ってずっと引きこもっていても大丈夫だ。寂しくなればPCを立ち上げて、誰かお金持ちの友人と話していればいい。

「お金」が充分にあれば、政府からの補償がなくてもお店を閉めていられるし、ずっと自粛でも困らない。

メディアでジャンボ宝くじがの話題が取り上げられるたびに、宝くじ売り場に並んでもし1等が当たったらという夢が語られるが、宝くじで高額当籤した人たちを追跡調査した結果、彼らはあまり幸せになっていないことがわかってきている。

宝くじが当たったという噂がどこからともなく流れ、付き合いがなかった親戚や同級生たちが分け前に与ろうと押し掛けてきて、断ってしまうとこれまでの友好な関係まで失ってしまう。自分のことに使おうにも使えず、買い物や豪遊したあとに気づくと賞金もほぼなくなっていることに気づいて呆然とする。

宝くじではないが、福島原発の補償金がまさにそうだった。事故後、東京電力から多額の補償が出て、今まで住んでいたところから引っ越し、新しいところで家を買い、車を買い、毎日外食をして、新しくできた友人に「東電のお金」だからとおごり、パチンコに行ったり宝くじを買ったりして、ある日補償金が当初に決められた通りに打ち切られるとなにも残っていないことに気づく。何年も働いていないから働くこともできず、贅沢に慣れていて以前のように戻すこともできず。残ったお金で起死回生しようとギャンブルに注ぎこんで一文無しになる。

よく聞く話で、自殺した人も多い。

あるいは、東京へ出て慎ましく暮らしていても「福島からやってきた」というだけで「補償金を持っているだろう」とたかられてヒドい目にあう。

お金はなければ困るけれども、あると自分たちの生活を蝕んでしまう。

宝くじについてはどこも明言しなかったけれども、以前JRAで取材したときに、高額馬券を買った人についてはJRAがリークすることがあると答えてもらった。広報で聞いて教えてくれるくらいなので、悪いことだと思っていなかったのだろう。

お金は成功のひとつのかたちだけれども、他人がお金を持っているのは鼻につくもので、ありすぎるから幸福になれるものではないのだ。ってこと。





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