Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


お迎えが?

 父が亡くなって間もない頃、父がりんごちゃんを抱っこしている夢を見た。私は父に、りんごちゃんを連れていくなと叫んだ。

 それが効いたのか、父なきあとのおよそ2年間、りんごちゃんは私たち家族と共にいてくれている。

 去年の父の命日、仕事が終わって深夜帰宅すると、居間の仏壇のそばにあるりんごちゃんの犬用ベッドに、りんごちゃんが寝ていた。いつもは隣の部屋で、母と寝ているのに。父が会いに来たのかもしれない。

 今月の23日。0時ごろ仕事から帰り、りんごちゃんと一緒に寝る。雨が降っていた。雨の音に混じって、男のような低い話し声が聞こえてきた。壁越しか、天井から聞こえるようであり、外で誰かが話しているかのようにも思えた。
 疲れていたから幻聴を聞いたかもしれない。

 23日、午前中。母がくり子を散歩に連れて行く間、私は居間でテレビを見ながらりんごちゃんと一緒にいた。
 体がだるいのか、ほとんど寝てばかりいる。起きるのは、ごはんとトイレの時くらいだが、この時は何かに呼ばれたようにベッドから立ち上がった。
 そして、しっぽを左右にしばらく振っていた。うれしい時、りんごちゃんはゆったりしっぽを左右に振る。
 もしかしたら、父が様子を見に来たのかもしれない。もうすぐ迎えにくるよ、と。

 今日は、午後からりんごちゃんを大学病院に預けに行く。明日の午前中、CT検査をして、連れて帰ってくる予定だ。
 もう4日もお通じがないから、午前中はヨーグルトでも買ってこよう。その辺も、預ける時言わないといけないな。

 あんなに泣いて涙が収まったと思ったら、また、気を抜くと泣きそうになる日々。
 今を大切にしないと。わかってるんだけどね。
 いなくなったあと、どう生きていいかわからなくなる気がする。
 どうすればいいんだろうなあ、本当に。




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