Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


気配

 母は、まだりんごちゃんの遺骨と一緒に寝ているのだが、夜中に帰って部屋をのぞくと、犬用ベッドに乗せた骨壺とりんごちゃんの姿が、一瞬だが重なって見える気がする。

 わくわくしたような目でこちらを見る表情を。

 数時間前は、廊下にりんごちゃんの足音が一瞬聞こえた気がした。爪で、「チャッ」と床と接する音。
 思い込みといえばそれまでだが、いるな、と思えば、ペットの魂はそこにいるらしい。

 りんごちゃんが亡くなって1週間がたとうとしている。会いたい気持ちが募ってしまうが、「心配ないよ、天国で楽しく暮らして待っててな」と心の底から言えるようになりたい。

 いつまでも気配があったら、ホラーだものね。




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