わたしたちは夢見る子どもじゃいられない その8
- カテゴリ:人生
- 2021/09/01 16:40:52
資本主義はありとあらゆるものを「商品化」して、投資できることだ。しかも資本主義のレバレッジ効果を使って、投資の一部を借金でまかなうことができる。レバレッジとは自己資本に他人資本を上乗せして総資産を大きくし、利益率を高めるやり方だ。3000万円のマイホームを買うときに、毎年100万円ずつ貯金して現金払いだと手に入れるのは30年後だけれど、頭金を払って住宅ローンをいうレバレッジをかければ即日手に入れることができる。頭金が2割ならレバレッジは5倍、頭金なしだと無限大になる。コツコツお金を貯めて30年かかる買い物を、今すぐに自分のものとして手に入れる「未来を引き寄せる」資本主義はまたたく間に世界へ広がった。
マイホームだけではなく、進学のための学生ローン、クレジットカードでほしいものが買えるカードローン、車を買うカーローン、スマホも携帯キャリアが毎月の支払いに混ぜ込むことで新機種が買えるようになった。テレビをつければ企業は売りたい商品をCMで流し続け、テレビショッピングのあとは自然に電話をかけたくなっている。
借金がだめなわけではない。きちんと計画されていて、収入に応じた金額であるなら、先行投資とみることもできる。しかし、支払い能力を遙かに超える金額の借金ができてしまうと、資本主義という夢のタイムマシンで手に入れたいろいろなものをすべて手放さなきゃならなくなる。
その結果、サブプライムローン問題が起きる。本来ローン審査に通らない人たちにまで住宅ローンを組ませて、破綻すると家を取り上げるシステムを作り上げた。さらにローンの債権も商品化して売り出し、ローンが焦げ付いたときに誰かがババを引くようになっていった。いずれは崩壊することは予想されていて、最後の最後まで自分たちは引かないと考えていた。
経済的に脆い個人、あるいは情報弱者でだましやすい個人に借金させて家を買わせて、自分たちは安全地帯で損を押しつけるゲームでウォール街は潤った。しかも、大きすぎて潰せないウォール街はすぐ公金で救済されたのだ。
一方、家を失った人たちは救われることはなかった。言葉巧みに取引相手をだまし、損は自分以外の誰かに押しつけ、ハイエナのようにすべてをうばっていくやり方はレントシーキングと呼ばれる。超過利益を求めてどんなことでもする強欲は、現在の金融市場を破壊している。
こんにちは^^コメントありがとうございますm(__)m
みんながやっているから大丈夫って感覚は日本だけかと思っていたのですが、アメリカでもそうだったのですね。家が持てる、やったーって天国から家を取り上げられて地獄へと突き落とされて、ほんとに悲惨でした。あのころから強欲ってメディアで言われ始めた気がします。
こんにちは^^コメントありがとうございますm(__)m
もうひとつは自分は特別なので騙されないってことかも。
特殊詐欺で関東圏は子どものお願いに弱いけれど、関西圏はあなたが選ばれましたに弱いとか。
欲が絡むとリテラシーは消える人が多いですね。
集団催眠みたいでしたよお。
向こうの不動産業者の話を聞いて「ありえん、破綻する」と何度も言いましたが、
底抜けの楽観主義か、みんながやってるから大丈夫感覚に驚きました。
ええ、悲惨な状況で右往左往する人、何人も見ましたよ~。
低所得者層の破産は、とくに悲惨だったなあ。
リテラシーの有無と、あとは夢と希望の問題じゃないかなー(笑)