期間限定のポジティブなキャリアパス
- カテゴリ:日記
- 2009/10/24 13:09:50
前回取り上げました、自衛隊の医官に関するキャリア形成に関して、末尾に取り上げましたキャリアパスの方法に関しましては、補筆ではありますが根本的な問題として、より柔軟なキャリアパスがあってもしかるべきな印象を持っています。
主な課題としては、日本の大企業や帰属意識の強い組織に共通している面もあるので
すが、
・一生の仕事としてキャリアを形成するには、ポストが不足している。
・公務員は定員や定数が決められているものの、実際には定員割れしている。
・医師のキャリアを伸ばすと、組織の配属先などがくびきとなり、組織人として全うするとスキルのほうが犠牲になってしまいやすい。
といったことから、今後はある程度の人材流動性を前提とした制度設計をしなおす必要があるものと考えます。逆に今のように一生1つの組織内部にいるというのは、ある程度右肩上がりの経済成長を前提としていたものでもありますので、同じ制度を今の時代に適用するには無理があるものと考えます。
例としては、戦前の日本海軍にあった短期現役の主計士官を現代風にアレンジしていくと有効なのではないかと考えますが、海軍の短期現役士官の概要は、
・ワシントン軍縮で、海軍の現役士官の数が極端に減ってしまった。
・その後軍艦の建造が進んでも、軍艦に乗せる士官や兵卒がいなくなってしまう。
といった重要な課題がでてきましたことから、
・予想される戦争に向けた人員の増員(任期は2-3年)
・戦時になると、給与の増額や書類作成など事務が煩雑になるため、主計(経理・事務・戦時における戦闘詳報の制作)などを担当
・事務処理のほかに、技術分野などの担当
といった制度が行われて、こうした運用そのものはうまく機能し、その後は大学生や卒業生などを予備学生として徴兵するようになっていきました。
こうした制度をアレンジし、なおかつ任期を長くするものでもありますが、今後は医師に限らず、色々な職種においても雇用の流動性が高くなっていくことが予想されますことから、以下のような制度設計というのは欠かせなくなってくるものと考えます。
・任期は10年から15年程度で、初期の人材育成コストを取り返せるようにする。
・ある程度専門的な色合いで働いてもらえば、あとは自由なキャリアパスを形成する。
・肩書きはそのまま持っていても、外部の研鑽を積みやすいようにする。
・また経路は色々で自前で育成しても良いし、外部から公募などで知識を流入するような仕組みを作る。
といったことですが、これは自衛隊の医官に限らず、一般の会社においても完全に新卒から定年まで1つの会社で働き続けることは、社会情勢の変化などから次第に難しくなっていますことから、新たな制度設計の段階に来ており、いまはその過渡期である認識を持っています。
特に情報通信や金融業では人材の流動性が高く、大企業でも平均すると10年程度の在籍期間で、中小企業になりますと2-3年で全ての社員が入れ替わってしまいますことが現実となっていますので、実態にあった制度の構築や多様性を容認していくのが望ましいものと考えております。




























