Nicotto Town



料理勝負【1】炒飯対決!ショウアンVSノエル!

ここは、フツツカ魔法学院・料理人クラスの教室。今週のミツコ先生の料理教室が終わった後…。
「おい!ミツコ!いつになったら、俺のことを認めてくれるんだ!?
いつになったら、俺は料理人クラスを卒業できるんだ!?」
ミツコ先生に詰め寄る一人の男子生徒がいた。「ショウアン・シオヤ」だ。
「ショウアン、何度も同じことを言わせないで。
自分を嘲笑いながら卒業していった料理人クラスの生徒を見返してやりたいと焦るあまり、
周りが見えなくなっている今のあなたでは卒業させられないわ!」
「そう言って俺が作った料理を食べもしないくせに!」
「食べなくたって分かるもの。確かに、あなたの料理の技術は素晴らしい。味も申し分ない。
だけど、あなたの料理にはひとつ欠けているものがある。
それが分からない限り、あなたはノエルさんにも勝てません!」
「な、何だと…!?」ノエルの名前を出されてショウアンは激昂した。
「いつもアンタが付きっきりになってはじめて、かろうじて料理らしいものが作れる
壊滅的料理下手なセイレーンハーフの女以下だというのか!?」
「聞こえてるわよ!?ショウアン!壊滅的料理下手で悪かったわね!」ノエルはまだ教室に残っていた。
「ちょっと!ショウアン!言い過ぎネ!」ミカ・ヨンフーがツッコむ。
「あの人、ノエルさんにヤキモチ焼いてるんですよ。
ミツコ先生が付きっきりであなたに教えてるから、ミツコ先生を取られちゃうと思ってるんです」
コウラン・アンシーがノエルにしれっと耳打ちした。
「ショウアンは料理の技術は卒業レベルに達しているのに、
ミツコ先生が卒業させてくれないってイライラしてるんだよね~」と、メイリン・ヤムヤム。
「さっきからうるさいぞ!女ども!ノエルに余計な事を吹き込むな!」
「チームメイトに向かって何て言い草ネ!卒業出来ないからって私達にまで八つ当たりしないで欲しいネ!」
ミカはほっぺを膨らませながら言い返した。
「ノエルさん、ちょうどよかった。今からショウアンと料理対決してもらうわ。
作ってもらう料理は、今日教えた「チャーハン」にしましょうか…」

ショウアンとノエルはチャーハンを作り始める。
ショウアンは食材を細かく切り、豪快に中華鍋を振って食材とご飯を舞い上がらせた。
合わせ調味料を鍋肌に回し入れ、鮮やかな手並みであっという間にチャーハンを完成させた。
一方、ノエルは食材を選ぶのにも切るのにも時間をかけていた。
いっぺんに同時進行で手順をこなす高度なことは、今のノエルにはまだできない。
ノエルの細腕では中華鍋を振るには重すぎるが、それでも一生懸命に中華鍋を振った。
ノエルはチャーハンを何とか作り上げた。
「わぁっ、いい匂いですぅ~!何を作ってるんですかぁ?」
チャーハンの香ばしい匂いに誘われて、看護兵のマリア・アレックスが教室に入ってきた。
「マリア先生!二人が作ったチャーハンを食べてくれませんか?」
ミツコ先生は、マリア先生をチャーハン勝負の審査員に選んだ。

ーつづくー




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