Nicotto Town


どんぐりやボタンとか


キラとニクラの大冒険 (38)

3人は次の日も朝からすばるからくりの練習をすることにした。

ぱっぱっぷすは昨日の夕ごはんのときにはもう機嫌がなおっていて、魚や蜂蜜パンをもりもり食べていた。

3人はすばるからくりを波打ち際に置くと、ツキとイルカはすぐに動きだした。
でも、ぱっぱっぷすのこすもすはやっぱりまだ動かなかったので、キラが手伝うことにした。
キラはこすもすの体に右手で水をかけながら、左手をこすもすの頭のようなところにおいた。
しばらくそうしていると、キラは、もう少しで動くわ。と、言った。
キラの言った通り、こすもすはようやくゆっくり体をくねらせはじめた。
ぱっぱっぷすは喜んで、やったあ!キラ、すげえなあ!と言うと、キラはぱっぱっぷすに、隣に座って。と、言った。
ぱっぱっぷすがキラの横に座ると、キラは自分の手の上にぱっぱっぷすの手を重ねさせた。
キラはゆっくりとぱっぱっぷすの手の下から自分の手をどけて、ぱっぱっぷすと入れかわるようにそこをどいた。
こすもすはまだ動き続けている。
キラはぱっぱっぷすに、今、乗ってみて。と、言って、ぱっぱっぷすはこすもすの上にまたがった。
すると、こすもすはするすると海へ泳ぎはじめて、ぱっぱっぷすは、ひゃっほーーーーー!!!!と、叫びながら、海へ入って行った。

キラとニクラもすぐにツキとイルカに乗って、そのあとを追った。

海へはいると、こすもすはすでに空気の膜を出して、その中でぱっぱっぷすが大きな声ではしゃいでいるのが見えた。
だけど、海の中ではその声はほんの少ししか聞こえてこなかった。
キラとツキはぱっぱっぷすとこすもすのほうに泳ぎ、そのあとをニクラとイルカがついていった。
もっとも、ニクラはイルカに乗っているだけで、イルカが勝手にキラとツキのあとを追っただけだった。
キラとニクラとぱっぱっぷすは横に並ぶように海の底の砂浜を泳いでいた。
3人とも楽しくて、笑っていた。
キラとツキが先頭になって、沖に向かって泳ぎ始めると、イルカとこすもすはそのあとについて行った。
ニクラもぱっぱっぷすも、まだイルカとこすもすと意思の疎通はできてなかった。
沖の深いところに進んでいくと、砂浜が終わり、海底は唐突に崖のようになっていて、その先はとても深かった。
ここから先はまだ行ったことが無いので、キラは振り返ってニクラを見た。
ニクラはキラに、少しだけ行って様子を見てみよう。と、キラの目を見てうなずいた。
キラはニクラがうなずいたのを見て、なにを言いたいかわかった。
キラとツキは、ゆるやかに崖の下の海底へおりていく。
そのうしろにイルカとこすもすが続いた。
崖の下はそうとう深くなっていて、下まで下りるのに時間がかかった。

海底の崖の下に着くと、太陽の光が少ししか届いていなくて、あたりはもっと濃い青になった。
3頭のすばるからくりはまた横並びになって海底をゆっくりと進んだ。
崖の下の海底は、岩がごろごろしていて、砂浜の海底では見なかった形の魚や海藻や、貝やイソギンチャクや脚の長い大きな蟹やヒトデや、その他にもたくさんの生き物がいた。
しばらく辺りをゆっくりと観察しながらまわってみると、海底の崖の壁にとても巨大な洞窟があった。とてつもなく巨大な洞窟で、中は暗く、よく見えなかった。
危険かも知れないと思って、キラはふたりを振り返って、ここを離れましょう。と合図を送ろうとしたとき、

ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐわわわわわわわわわぁああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!

と、唐突にものすごく巨大な生き物がものすごい勢いで飛び出して来た。

あっという間の出来事で、その巨大な生き物が3人の真横のぎりぎりのところを通りすぎたとき、一番近くにいたキラとツキはその凄まじい水流に巻き込まれて一気に流されてしまった。

ニクラとぱっぱっぷすはとっさにキラを追いかけようとした。
しかし、その直後にもう一頭の巨大な生き物が洞窟からまたすごい速さで飛び出して来た。

ぐをををおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!

今度はニクラとぱっぱっぷすも凄まじい水流に一瞬で吹っ飛ばされてしまった。

洞窟からは、そのあとも次々と巨大な生き物が出てきていた。


キラとツキは、くるくるときりもみになって流されていた。
キラは振り落とされないように必死になってツキにしがみついていた。
やがて、水流の勢いは弱まって、ようやく流れから向け出して泳ぐことができた。
辺りを見わたすと、ニクラもぱっぱっぷすもいなくて、ここが海底のどのあたりなのか、浜辺からどれくらい離れてしまったのかもわからなくなっていた。
キラは、もしかするとニクラとぱっぱっぷすも流されてこのあたりに来るかもしれないと思って、しばらくゆっくりと円を描いて泳ぎながらここにいることにした。
さっきいたところより水温が低いようで、ツキから出ている空気の玉の中もひんやりと冷たかった。

ニクラとぱっぱっぷすは、それぞれ違う方向の水流に流されて、別々に吹っ飛ばされてなしまっていた。

ぱっぱっぷすもしばらく水流にもみくちゃにされながら流されて、水流の勢いが弱くなったときに、こすもすが流れから抜け出していた。
ぱっぱっぷすもケガはなかったが、突然のショックでパニックになっていた。
ぱっぱっぷすは慌てて辺りを見渡した。
でも、となりにいたはずのニクラも、キラの姿も見えなかった。
一体ここがどこなのかもわからなくて、ぱっぱっぷすは不安だった。すると、こすもすが勝手に泳ぎだした。
ぱっぱっぷすはまだこすもすと意思の疎通ができなかったので、ただこすもすにまたがっていることしかできなかった。
こすもすはある方向に向かって泳いでいた。
途中で何度かとまって、あたりとなにかをさがすようにゆっくり泳ぐこともあった。
しばらく進むと、ぱっぱっぷすは遠くにキラとツキを見つけた。

おーーーーーーーぅい!!!キラーーーー!!!ここだーーーーーー!!!

ぱっぱっぷすは力一杯叫んだけど、キラには聞こえていないようだった。
でも、キラとツキはその場所をゆっくりとまわっていて、そこから離れようとしないので、ぱっぱっぷすはすぐにキラのところへ着けると思って、少しほっとした。
こすもすはゆっくりとキラとツキに向かって泳いでいき、もう少しのところでキラがこちらに気がついた。
キラが嬉しそうに、ぱっぱっぷす!!と、手を振ってるのが見えた。









Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.