Nicotto Town



【小説】先生を好きになってもいいですか? その⑩



次の日のお昼休み
「望、元気ないわね。どうしたの?」
美鈴が心配して聞いてきてくれた。
「...うん」
私は教室では話にくいので、言葉を濁した。
そのことをさっしてくれた美鈴は私を屋上につれだしてくれた。
「ここなら、誰にも聞かれないから大丈夫よ。」
「ありがとう...」
「あのね、チョコが保健所に連れていかれたの...」
私は屋上から十字塔の方を見ながらさみしそうに答えた。
「それは、つらいわね。」
私は続けて言った。
「私に家は、弟がアレルギー持ちで動物ダメなのよ。」
「チョコを引き取ってあげることは出来ないのよ。」
「水原先生は、動物禁止のマンションだし...」
美鈴はひやかすように
「チョコがいなくなると水原先生とのヒミツの時間もなくなっちゃうものね。」
私は純粋にチョコの事心配していたから、美鈴の言葉にカチンときた。
「美鈴、それは否定しないけど、私は真剣にチョコが心配なのよ。」
「ごめん、ごめん。」
謝ってくれる美鈴に
「でも、そうだよね...水原先生との時間なくなるのは、寂しい...」
私は美鈴の顔を見上げるように、
「美鈴はいいわよね。三上先生と両想いで。」
美鈴は幸せそうに笑った。





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