【小説】先生を好きになってもいいですか? その⑪
- カテゴリ:自作小説
- 2025/04/22 21:51:34
チョコが保健所に連れていかれた数日後の放課後、水原先生は、私を社会科準備室に呼び出した。
「井上、俺、今日、車で来たんだけど、帰り付き合ってくれへんか?」
水原先生は、なんか、ご機嫌で私を誘ってきた。
そして、水原先生は私を学校に近くのコインパーキングに連れて行った。
「水原先生、いち生徒と車でどっか行くっていうのは、まずいんじゃないですか?」
「まあまあ、そんな固いこと言わずに乗れよ。」
やっぱり、水原先生はご機嫌だ。
「あっ、助手席はダメだぞ。教師と生徒だからな。」
「水原先生、言ってることと行動が矛盾してますよ。」
水原先生は私の言葉を気にする様子もなく、
「絶対、井上の事、よろこばしてやるからな。」
小一時間くらいかけて着いたのは、水原先生の実家だった。
「水原先生、ここは?」
「俺の実家だ。」
「ちょっと、待ってろよ。」
水原先生がご機嫌で家にはいったと思うと、家の中から、ワンワンと仔犬が駆け寄ってきた。
「チョコ♡」
私は目を疑った。
「俺のおふくろが、里親になってくれたんだ。」
水原先生は、うれしいそうに話してくれた。
「そうなんだ、よかったね。チョコ♡」
家に中から、やさしそうな先生のお母さんが出てこられた。
「あっ、こんにちは。」
「チョコを引き取ってくださって、ありがとうございます。」
「よかったら、上がって、チョコちゃんと遊んで行ってあげてね。」
水原先生のお母さんは、笑顔で私を招き入れてくれた。
「お茶でもどうぞ。」
「ありがとうございます。」
優しい笑顔が水原先生とよく似てた。
「おいしい♡」
お母さんは嬉しそうに
「そうそう、良かったら、圭の小さい頃の写真、見る?」
「かあさん、井上は、俺の生徒で彼女じゃないんだから、迷惑だよ。」
水原先生は焦っていた。
「私、見たいです♡」
アルバムの写真はきれいに整理されて貼られていた。
それを見て、水原先生は自慢の息子なんだなって思った。
楽しい時間は、あっという間に終わり、帰る時間になった。
帰りも水原先生が車で送っていくれた。
夜が遅くなりすぎて何度か先生のお車乗りましたよ~
部活とか文化祭前はかなりごたついてお空真っ暗なりがちです笑
男性担任教師も女性の担任教師もあります笑
私は助手席ばっかり乗ってました。恋愛感情はなかったですが;