【小説】先生を好きになってもいいですか? その⑭
- カテゴリ:自作小説
- 2025/04/23 22:17:57
二学期
私は放課後、社会科準備室に行った。
コンコン
「失礼します。」
部屋の中には、水原先生だけだった。
ラッキー♡
「おっ、井上、どうしたんだい?」
水原先生は、教材の整理をしていたみたいで、両手いっぱいに本やプリントを持っていた。
まだ暑さの残る9月
夕陽が赤い影を落とす。
私は勇気を振り絞って告白した。
「水原先生、好きです。」
先生はものすごく驚いて、整理していた本やプリントを床に落とした。
私は真剣なまなざしで、先生を見つめた。
先生は深呼吸をして、真剣に答えてくれた。
「俺は教師だ。そして、おまえは生徒だ。」
「卒業式が終わっても、気持ちが変わってなかったら、そのとき、話を聞くよ。」
私には、十分すぎる返事だった。
「先生、落とした本とプリント片付けるの手伝います。」
「ありがとう。」
「井上、珈琲沸かすけど、飲んでいくか?」
「はい♡」
水原先生は珈琲を飲みながら静かに話し始めた。
「俺が高校生のとき、同級生の女子が先生と付き合っていたんだ。」
「幸せそうだったけど、彼女が妊娠してしまったんだ。」
「二人は、学校をやめて、赤ちゃんを産む道を選んだんだ。」
「心の底から喜べないだろ?」
「だから、俺は教師になったとき、生徒とは付き合わないって決めたんだ。」
なんか、美鈴のことがダブって見えた。
「その二人は、どうなったんですか?」
「結婚して今じゃ3人の子持ちで幸せにやってるよ。」
「でも、俺は教師辞めるつもりはないし、相手を退学に追い込みたくない。」
「だから、今は、井上の気持ちを受け取れない。」
私のロマンスになるのかな。。。。
子供出来た時、高校の先生から、出産祝いもらったことがあるよ。
ありがとございます。
とても励みになります。
返信、そっけなくって、ごめんなさい。
バレて2人とも居なくなったよ。
結婚したとか聞いた。
禁断の壁ぶち破ってのロマンス憧れる。