Nicotto Town



【小説】先生を好きになってもいいですか? その⑱



美鈴の家

美鈴のお母さんが出迎えてくれた。
私は、水原先生を紹介した。
「おばさま、こちら、世界史の先生で、水原先生って言います。」
水原先生が美鈴を妊娠させた相手と思って、取り乱された。
「あなたなの!?うちの娘を妊娠させたのは!!」
私は慌てて、誤解をといた。
「おばさま、違います!美鈴に伝えなくてはいけないことがあって、私では感情的になってしまうので、付き添ってくださったんです。」
「おばさま、美鈴と水原先生と3人で、話させてくださいませんか?」
家の中から、美鈴が出てきて、
「ママ、美鈴と水原先生と、3人で話させて。」
と、私たちを自分の部屋にとおした。

「美鈴、ごめんね。水原先生に話聞いてもらったの。」
美鈴は静かにほほ笑んだ。
「中野、これから話すことは、俺が直接三上先生から聞いたわけじゃなく、井上が聞いたこたことなんだが、井上が話すにはつらすぎるから、俺から話すが、構わないか?」
「はい。」
「中野は三上先生からピルを渡されてたそうだな。それで三上先生は、安心して避妊をしなかったんだな?」
「そうです。でも、私は飲んでいませんでした。」
「妊娠したのは私のせいです。」
私は、美鈴の言葉にビックリした。
「違うでしょ!美鈴のせいじゃないよ!」
「井上。」
「中野、かなり、ひどいことを言うけど、聞けるか?」
「はい。三上先生の言葉ですね。」
「そうだ。」

「妊娠...だと!?」』
『「冗談はやめてくれ!中野にはピルを渡していたんだぞ!」』
『「バカな...生徒を妊娠させただなんて、俺の将来はどうなるんだ!」』
『「ちょっとかわいかったし、従順そうだったから、遊んでやっただけだ。」』
『「それを妊娠なんかしやがって!!」』

静まり返った部屋
「...そう」
美鈴は一言そう言って黙った。
泣くことも、取り乱すこともなかった。

「望、水原先生、今日はもう、帰ってもらえませんか?」

「美鈴!三上先生のこと、許さないわよね!?」

「井上、今日は帰るぞ。」




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