【お話】桜吹雪にピアノの音色
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- 2025/04/29 14:10:53
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なぜだろう。
この部屋に来て、桜の舞い落ちるのを眺めていると、
ドビュッシーの「月の光」が聞きたくなる。
月光はどこにもないのに。
日本人ピアニストの弾く、水分が含まれる月光の音。
からりとして聞こえる西洋のピアニストの曲も良いけど、
水が滴るような月光の音が、わたしには、なじみ深い。
そのあとに聞きたくなるのは、
ショパン。
ピアノ協奏曲などを、ゆっくりとしたテンポで。
のだめカンタービレのコンサートで、思いっきりゆっくりしたテンポで弾いていたのが記憶に残っている。
それから、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」。
タイトルはなんだか悲劇的なのに、優しい曲。明るい方へと王女が微笑みながら、軽やかに歩み去っていく、その後姿を見送っているような。
どこか静かで、
どこか明るく軽やかで、
でもどこかに見えない傷のような、
悲しみが沈んでいる。
そんなピアノ曲が聞きたくなる。
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前に作っていた部屋に、椅子を配置しました。座れる椅子を奥に隠してあるので座れます。