【小説】先生を好きになってもいいですか? その⑳
- カテゴリ:自作小説
- 2025/04/30 19:52:02
卒業式が終わった。
私は、水原先生のところに行った。
「先生のスーツ姿、はじめて見る♡」
「馬子にも衣装ですね(笑)」
水原先生、なんかソワソワしてる。
私も告白するタイミングを逃していた。
そうしてると、おもむろに先生が誘ってきた。
「チョコに会いに行くか?」
先生の車乗るの、3回目だ。
私が後部座席に乗ろうとしたら、
「今日からは、助手席だろ?」
っていって、助手席の扉を開けてくれた。
そういうことなんだ。
私は、嬉しくって、
「水原先生、好きです。」
って、言えた。
コインパーキングの一角。
水原先生も、
「俺も、井上のことが好きだよ。」
って言ってくれた。
この流れで、キスしてこないあたりが、水島先生だなって思った。
水原先生の実家
「まあまあ、望ちゃん、いらっしゃい。」
先生のお母さんが出迎えてくれた。
ワンワン!
チョコも出迎えてくれた。
「かあさん、改めて紹介するよ。俺の彼女の井上望ちゃんだよ。」
先生のお母さんはよろこんでくださった。
「まあまあ、望ちゃんが彼女になってくれるなんて、おばさん、嬉しいわ。」
「さあさあ、赤飯炊いたのよ。食べて行ってね。」
「ありがとうございます。」
なんか、とってもあたたかな気持ちだった。
帰りの車の中で、私は先生に質問した。
「水原先生は、私のどこが好きなんですか?」
先生は照れながら、
「一緒にいると、幸せなんだ。そう思わせてくれるとこかな。」
って言ってくれた。
「そういう、井上は、俺のどこが好きなんだ?」
「優しくって可愛いところ(笑)」
「可愛いのか?俺って。」
私は笑いながら、
「なにはともあれ、これから、よろしくお願いします。」
って挨拶をした。
美鈴と三上先生・私と水原先生、それぞれ、いい恋をしてるなって思った。
おわり