君たちはどう生きるかは、どう想うか
- カテゴリ:映画
- 2025/06/10 00:12:06
詳細な考察もでてるけど、自分なりの見方もできるかなと。
宣伝がタイトル名の本のまじめで地味そうな印象だったけど、
現実から異世界へ継母の救出と和解の王道ドラマ兼ファンタジー
それなりにおもしろいと思うけど評判は賛否両論だそうだね。
大筋は共通だけど、いろんな見方されてるのが興味深い。
ジブリ作品は初期の緻密な設定から後期は隠喩で芸術志向で、
僕も初期の方が好みだし、後期が批判も増えるのはわかるけど、
他でおもしろい作品は増えてるしこういう方向性もありかと。
今作は後半が意味ありげな場面をちりばめ整合性を気にせず、
奇妙な世界観をだす、不思議の国のアリス的な構成だけど、
自伝やジブリの内情や神話的とか元ネタの外部情報にこだわらず、
作品世界で見たままにイメージとして受け取ってもいいと思う。
過去作に似るとも言うけど物語構造がラピュタに近いような。
不思議な隕石の力を借りた塔で大叔父が死後の世界に国を作り、
現実の全世界をも安定するように調整してる様子だけど、
眞人は人間には悪意がある、世界の調整をするなど傲慢だと拒否、
どのみち崩壊だけどインコ大王が国を守ろうと失敗してとどめに。
現実世界がどうなるにしても自然な人々の選択にまかせるべきで、
下の世界もいきものは解放、死後の世界は自然な状態に戻った。
近代の一般人なのに主要人物が攻撃的すぎないか、
眞人はアオサギが煽ってるとはいえ木刀と弓矢で殺しかねないし、
眞人のいる辺りに矢を射る夏子さんも危ないし、
人間になるワラワラを守るためとはいえペリカン虐殺するヒミも、
賞賛するキリコも仕向けた大叔父も。ペリカンにエサやるとか。
精神世界という見方もあるが、過去の出来事とも関連してるし。
没落した名家の継母と新興の実業家の父と見えたけど、
急なことでとまどうだけで、甥ならまだ確執は少ないのではと、
夏子さんは眞人が狙われてると気付いて自分が話しつけにとか、
父は配慮に欠けるかなとも思ったが、良かれとしたことが裏目に。
とはいえ眞人が自傷は病みすぎだろう、充分恵まれてるのに。
塔はヒミのいた過去と現在と海と島の死後の世界をつなぐけど、
塔内に亜空間的に草原とかわかりにくい。ヒミの火の制限が塔内。
インコは賢いから石の力で猿の惑星的に進化した社会になったか。
タイムリープ的に20年差くらいで若キリコが若すぎなのは、
塔の初期に迷い込み、ヒミを慕ってついていって実年齢に。
アオサギは使い魔で特別、墓の主はキリコが対応できる怪物か。
下の世界に長くいると魔法が使えるみたいだが、
大叔父はバラを落とし他者転移で、ヒミは火で転移や範囲攻撃とか、
若キリコは結界だが、婆達の人形使い、婆キリコの意識も少しあり、
この世界に来た人は現実を忘れるようなので、
現実にいる親しい婆達の力も借りて眞人の意識を守ってるのかな。
ヒミは火災で亡くなる宿命だから強い火の魔法が使えたのか。