Nicotto Town



先日、蛍を見た。

ランニングで通るちょっと大きな公園みたいなところでホタルの鑑賞会をやっているよ、と会社の人に教わったのだ。
教わったその当日が鑑賞会の最終日。
これは行くしかないだろう、と会社を終えてからランニングがてら行ってみたのだ。

夜7時半から8時半まだというタイトなスケジュールなので、事前に夕食を作っておき、己は早い夕飯にして、のんびりしたランニングで行く。
この頃はやりの、ゆるランニングに近い。
つまり、歩くのとそんなに変わらないくらいの、ゆっくりペースのランニングだ。
会場は古民家を移設した場所。
小さな小川が通っていて、これまた小さなワサビ田もあるらしい。
スマホもデジカメも禁止。
なぜなら、蛍の光は、ほんのりととても小さい。

ロープで区切られた向こうの、小川が流れるあたりに点滅の数々。
あれが、蛍。
昔、白馬で見て以来かな。

遠くでフラフラ飛んでいるんを見ていたら、1匹こちらに寄ってきた。
子供らは蛍が気になるのに、虫が寄ってくるのは怖いらしい。
みんなによけられて、その蛍は私の足に最後の望みをかけたのか。

足首の、シューズの靴紐あたりに留まって、そのままうごかなくなった。

子供らが私のシューズぎりぎりまで身を乗り出すのは、少々不思議な光景だった。
みんなに囲まれた蛍はしばらく私の足の上でくつろいだ後、飛んで行った。




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