ホームに残ったのは、僕だけだった
- カテゴリ:日記
- 2025/09/30 13:53:56
最近、制服のない誰かと並んで歩くことが増えた
朝のホーム、笑い声が風に混ざる
自由って、案外静かだ
でも、よく通る
午後の光が床に線を描いて
誰かの靴音が遠くで消える
視線の端に、見覚えのある横顔
片耳のイヤホン
少し伸びた髪
制服じゃない
でも、あの子だった
一年前
「早いね」と笑った声が
密室の沈黙に、ふとよみがえる
声はかけない
名前も呼ばない
ただ、心臓が跳ねた
一秒だけ
秒あしゃ
それは、大人になってしまった青春の残像
それは、言えなかった「久しぶり」の代わりに
風が吹いてくれた一瞬
電車が来て
彼女は乗って
僕は残った
何も起きなかった
でも、遠くで待ってる笑い声を思い出して
僕は、未来のほうを向いていた
乗り損ねて、ベンチでごろ寝w