クリスチャンにはごめんなさいだが二次創作した⑤
- カテゴリ:日記
- 2025/11/08 20:27:46
エリヤたちが見張っている手前、バアルの預言者集団は祈りを止めるわけには
行きません。
彼らの不毛な祈りは夕刻まで続けられました。
バアルが全く応えないので、半狂乱になった預言者たちの中には、ついに衣を
脱ぎ捨て地面に体を打ち付けたり、自分の体を刀や槍で打って血まみれになる者まで出始めました。
「愚か者の末路だ、エリシャ、この景色をよく目に焼き付けるのだ」
エリヤはため息をつきました。
そしてアハブに向かって叫びました。
「もう夕刻になろうとしている。今度は私の番だ」
エリヤは先程までの預言者たちを見ていた呆れ果てた表情ではなく、厳しい顔を
アハブに向け宣言しました。
そして人の頭程の大きさの12個の石を円状に並べ、エリシャと2人でその上に
薪を積み、屠った雄牛を乗せました。
それだけではなく、2人はその祭壇の周囲に2セヤ(セヤは単位)ほどの
種を蒔くときのような溝を掘ったのです。
エリシャとエリヤは大きな水がめ4つに水を汲み祭壇の元に運びました。
そしてエリヤはアハブたちに見せつけるように屠った牛の上に並々と水を注ぎ
こう叫んだのです。
「アブラハム、イサク、ヤコブの神、我が主よ、あなたがイスラエルの神である
ことを、今日ここで知らせてください!!私の神、どうぞあなたの御威光が
示されますように!!!」
エリヤが叫んだかと思うと轟轟と炎が燃え上がりました。
それは祭壇の周りにいた者たちの顔を明々と照らし、天まで届くような勢いで
あっという間に雄牛を焼き尽くしたのです!!!
エリシャは炎に照らされるエリヤの横顔をじっと見つめていました。
「エリヤ・・・」
エリヤの手の指先は淡黄色に染まっていたのでした。
*石松子はシダ類の胞子で非常に軽く水に浮き飛び散って拡散しやすい。
そのため、水がめの水を勢いよく注ぐことで、溝に撒いておいた石松子が
空中に拡散し、その拡散した胞子に火を着けたことで火炎放射のように
炎が広がったのではと筆者が想像した(でんじろう先生の燃える水の実験参照)

























旧約聖書は歴史書と思って読むのがちょうどいいと思います。