子どもに戻ってしたいこと。

それは、静かに「何もしない時間」を過ごすこと。木漏れ日の中でぼんやり空を見上げ、風が通り抜ける音だけを聞いていたい。あの頃は退屈が苦手だったのに、今はその退屈こそが、いちばんの贅沢に思える。

あのとき感じていた世界の広さ――あの感覚を、もう一度確かめたい。時間は永遠に続くように思えて、夕暮れが少し寂しいだけで泣きそうになった。そんな純粋な心を、もう一度だけ胸に戻してみたいのだ。

大人になると、何かを成し遂げることばかりに目がいく。でも子どもだった私は、ただ「今」を味わう達人だった。
だからもし戻れるなら、宿題もSNSもない午後に、風の色をゆっくり眺めたい。何も生み出さず、何も急がず、ただ世界のやわらかさに包まれていたい。

#日記広場：子どもに戻ったらしたいことは？