唯一の勝利戦略は、戦わないことだ
- カテゴリ:日記
- 2025/11/12 22:45:37
原文は「The only winning move is not to play.」
1983年のディズニー映画「ウォーゲーム」に登場する大型コンピュータ「WOPR」の名言です。
主人公の少年はゲーム好きの天才ハッカー。面白いゲームを探しているうちに、ペンタゴンのシステムに入り込み、WOPRに出会います。パスワードを割り出し、侵入に成功しますが、WORPこそ全世界の核兵器を監視し、自動的に米国ミサイルを発射できるシステムで、少年のゲーム感覚での操作が核戦争の危機に・・・
ペンタゴンに呼ばれた少年は、誰でも知っているあるゲームをWOPRとすることになります。そのゲームは手順さえ間違えなければ必ず引き分けに持ち込めるゲーム。延々と繰り返すうち何かを学んだWORPは、核戦争のシミュレーションを無限に繰り返した末に、「勝利はない。死者だけだ」と気付き、先程の言葉を発するのです。
昨日書いた「台湾有事」に関しては、米国のシンクタンク「CSIS(戦略国際問題研究所)」が2023年に24回のシミュレーションを行い、「中国の侵攻が成功せず、米国・台湾・日本が勝利するが、甚大な損失を伴う」と結論付けているそうです。
他の米国シンクタンクも「中国の侵攻が軍事的に失敗する可能性が高い一方、人的・経済的コストが膨大(死傷者数万、グローバル経済損失数兆ドル)で、勝利しても米国の影響力低下を招く」で一致しているそうです。
おそらく、中国側のシミュレーションでも似たような結論でしょう。米国と戦う危険はできるだけ避けたいでしょう。
台湾の世論調査でも「現状維持」希望が多いそうです。香港のように自治権が侵害されるのもいやでしょうが、沖縄のように戦場になることも嫌、戦わずに中国を牽制してほしいぐらいの気持ちでは?
WORPが得た結論は、両国首脳も重々承知していると思います。
特にノーベル平和賞に執着するトランプは「任期中に台湾有事が起こらないでほしい」と念願しているかもしれません。
高市首相の「存立危機事態」発言に対しては「おいおい、サナエ。余計なこと言うなよ」と思っていそうです。
一方、高市発言に誘発された大阪領事館総領事の過激発言で、半中国派は意気軒昂、暴発しなければいいんですが・・・

























大昔、MITにInvited study abroad(3か月)してたんですが、
映画「ウォーゲーム」の伝説は、大学に残っていました。
(どうもMITの生徒だったらしい)
戦争で得るものは死者だけだ、そして怨みが延々と継続される。
皆さん、戦争は止めましょう。