灰色の境界線
- カテゴリ:日記
- 2026/02/12 17:40:28
視界は すべてミルク色の闇に溶け
世界から 輪郭という輪郭が 剥がれ落ちていた
防波堤に腰を下ろせば 冷えた湿り気が
安物のコートを 容赦なく重くする。
世界から 輪郭という輪郭が 剥がれ落ちていた
防波堤に腰を下ろせば 冷えた湿り気が
安物のコートを 容赦なく重くする。
ボーッ、と。
目蓋の裏まで 震わせるような 低い霧笛。
それは どこかへ向かう船の合図か
それとも 帰る場所をなくした 男の独り言か。
目蓋の裏まで 震わせるような 低い霧笛。
それは どこかへ向かう船の合図か
それとも 帰る場所をなくした 男の独り言か。
海は見えない。
ただ 足元で波が 岸壁を噛む音だけが
ここが 陸(おか)の終わりであることを 教えてくれる。
ただ 足元で波が 岸壁を噛む音だけが
ここが 陸(おか)の終わりであることを 教えてくれる。
俺は ポケットの中で 拳を固める。
ここには 過去も未来も 存在しない。
ただ 湿った風と 絶え間ない霧笛の反芻。
ここには 過去も未来も 存在しない。
ただ 湿った風と 絶え間ない霧笛の反芻。
「さよなら」さえ 霧に吸い込まれてゆく。
俺は ゆっくりと立ち上がり
音の消えた 灰色の街へと 背を向けた。
俺は ゆっくりと立ち上がり
音の消えた 灰色の街へと 背を向けた。
























