悲しみの遠景
- カテゴリ:日記
- 2026/03/10 15:55:50
氷の溶けきったグラスの底に
沈んだ昨日の残り香を
指先でなぞる。
沈んだ昨日の残り香を
指先でなぞる。
都会(まち)は
誰かの涙を飲み干しては
ネオンの飛沫を撒き散らす。
誰かの涙を飲み干しては
ネオンの飛沫を撒き散らす。
背中の傷が疼くのは
過ぎ去った季節のせいではない。
ただ、遠ざかる背中を
見送る術を知らなかっただけだ。
過ぎ去った季節のせいではない。
ただ、遠ざかる背中を
見送る術を知らなかっただけだ。
悲しみは
雨に洗われたアスファルトのように
鈍く、静かに
朝の光を撥ね返している。
雨に洗われたアスファルトのように
鈍く、静かに
朝の光を撥ね返している。
言葉にすれば、嘘になる。
黙り込めば、毒になる。
俺はただ、煙草を燻らし
消えゆく輪郭を
「遠景」と呼ぶことにした。
黙り込めば、毒になる。
俺はただ、煙草を燻らし
消えゆく輪郭を
「遠景」と呼ぶことにした。
























