忘れな草(Forget-me-not)
- カテゴリ:日記
- 2026/03/12 21:25:11
薄汚れた路地裏のコンクリート
ひび割れから覗く、小さな青。
忘れな草。
ありふれた花言葉は、「私を忘れないで」。
ひび割れから覗く、小さな青。
忘れな草。
ありふれた花言葉は、「私を忘れないで」。
だが、この街の夜には不似合いだ。
「忘れるな、過ぎ去った日々の残像を」
トレンチコートの襟を立て、
安酒の匂いを煙に巻く。
琥珀色のグラスに残った記憶は、
昨日の夜に置いてきたはずだった。
安酒の匂いを煙に巻く。
琥珀色のグラスに残った記憶は、
昨日の夜に置いてきたはずだった。
彼女の瞳も、この花のように青かった。
だが、その青は、
安らぎを約束する色じゃない。
都会のネオンに紛れて消えていく、
はかない追憶の影。
だが、その青は、
安らぎを約束する色じゃない。
都会のネオンに紛れて消えていく、
はかない追憶の影。
青く、静かに、
解けない絆のように。
解けない絆のように。
この街で何かを刻みつけることは、
硝子に名前を書くのと同じ。
指を離せば、すぐに曇って見えなくなる。
硝子に名前を書くのと同じ。
指を離せば、すぐに曇って見えなくなる。
忘れな草。
追憶は雨に流せばいい。
ただ、夜が明けるまでは、
その色を覚えておこう。
追憶は雨に流せばいい。
ただ、夜が明けるまでは、
その色を覚えておこう。
























