Nicotto Town ニコッとタウン

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硝子越しの群青

場末のバーの止まり木で
琥珀色の液体を飲み干す
氷が鳴らす乾いた音は
かつて誰かが囁いた、約束の残響だ
胸のポケットに挿した
枯れかけの小さな花
花言葉なんて、とっくに忘れた
「私を忘れないで」
その言葉だけが、弾丸のように胸を貫いたままだ
冷たい雨が、ネオンの光を舗道に溶かす
追いかけても追いつけない
幻の輪郭をなぞるように
俺は今日も、紫煙の向こうに青を視る
「忘れてくれ」と言い残して
背を向けたのは俺の方だった
それなのに、足元の水溜まりには
あの日と同じ、空の色をした花が揺れている
記憶という名の、決して落ちない汚れ
洗っても、拭っても
この鮮やかな群青だけは
俺の孤独を、赦してはくれない

#日記広場:人生




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