終幕の葛饅頭
- カテゴリ:日記
- 2026/03/24 10:50:32
窓の外は、すでに藍色の闇が降りてきております。
お盆の上に残されたのは、透明な葛に包まれた、一粒の餡。
それは、どれほど隠そうとしても透けて見えてしまう、私の本心のようでございました。
お盆の上に残されたのは、透明な葛に包まれた、一粒の餡。
それは、どれほど隠そうとしても透けて見えてしまう、私の本心のようでございました。
私はその冷たい塊を、一息に飲み込みます。
喉の奥を滑り落ちる滑らかさは、逃れられない運命の感触に似ております。
喉の奥を滑り落ちる滑らかさは、逃れられない運命の感触に似ております。
席を立ち、馴染みの店主に背を向けたとき、
私は足を止め、振り返らずに言葉を落としました。
私は足を止め、振り返らずに言葉を落としました。
「……この甘さだけは、嘘をつきませんでしたよ」
その一言だけを置き去りにして、私は夜の帳へと溶け込んでまいります。
背後で小さく鳴った引き戸の音だけが、私の物語に打たれた、静かな終止符でございました。
背後で小さく鳴った引き戸の音だけが、私の物語に打たれた、静かな終止符でございました。



























