硝子の要塞
- カテゴリ:人生
- 2026/03/24 11:21:57
都市(からだ)の防衛網は、すでにガタがきている。
エントランスの監視員(はっけっきゅう)は、かつての半分も残っちゃいない。
あとの連中は、昨日までの激務に嫌気がさして
予告もなしにどこかの闇へ消えちまった。
エントランスの監視員(はっけっきゅう)は、かつての半分も残っちゃいない。
あとの連中は、昨日までの激務に嫌気がさして
予告もなしにどこかの闇へ消えちまった。
赤い川の流れは相変わらずだが、
街を守る警備車両のサイレンは、もうどこからも聞こえない。
かつては無敵を誇ったこの要塞も、
今じゃ風が吹けば、窓の隙間から見えない敵が忍び込む。
街を守る警備車両のサイレンは、もうどこからも聞こえない。
かつては無敵を誇ったこの要塞も、
今じゃ風が吹けば、窓の隙間から見えない敵が忍び込む。
「弾が足りない」と、誰かが呟いた気がした。
バーのカウンターで薄い酒を煽るように、
俺は冷えたビタミン剤を喉に放り込む。
この乾いた戦場で、俺ができることと言えば、
静かに目を閉じ、次の夜明けまで持ち堪えることだけだ。
バーのカウンターで薄い酒を煽るように、
俺は冷えたビタミン剤を喉に放り込む。
この乾いた戦場で、俺ができることと言えば、
静かに目を閉じ、次の夜明けまで持ち堪えることだけだ。
敵は目に見えない。
埃、風、誰かの咳、そして孤独。
世界は俺の弱みに付け込もうと、
牙を研いで、路地の隅で待ち構えている。
埃、風、誰かの咳、そして孤独。
世界は俺の弱みに付け込もうと、
牙を研いで、路地の隅で待ち構えている。
だが、勘違いするな。
数が減ったからといって、白旗を揚げたわけじゃない。
生き残った数少ない兵士たちは、
今も奥歯を噛み締め、最後のトリガーに指をかけている。
数が減ったからといって、白旗を揚げたわけじゃない。
生き残った数少ない兵士たちは、
今も奥歯を噛み締め、最後のトリガーに指をかけている。
明日、熱が上がればそれまでだ。
だが、もし陽の光を再び拝めるのなら――。
その時は、新しい酒でこの枯れた喉を潤してやるとしよう。
だが、もし陽の光を再び拝めるのなら――。
その時は、新しい酒でこの枯れた喉を潤してやるとしよう。



























