Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



ガラスの原罪

午前三時のバーボンは
喉を焼くというより、記憶をなぞる。
氷が溶ける微かな音は
かつて踏み外した階段の軋みに似ている。
俺たちはみな、生まれた瞬間に
名前のない借りを作って生まれてくるらしい。
それが「原罪」なんて上等な呼び名なら
利息はとっくに、この街の雨に払いきった。
「すまない」なんて言葉は
弾倉の中の最後の一発と同じだ。
安売りすれば、自分を仕留める凶器に変わる。
コートの襟を立てて表に出れば
冷たい夜気が、剥き出しの罪を刺してくる。
誰のためでもない、俺だけの報い。
それを背負って歩くことだけが
この街での、唯一の潔白(イノセンス)だ。
マッチの火を吹き消す。
煙とともに、神様とやらの顔も消えた_

#日記広場:日記




Copyright © 2026 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.