窓の向こう側_夜行列車
- カテゴリ:日記
- 2026/04/07 10:08:08
お疲れ様でございます、旅人の方。
グラスの底に残る、苦い琥珀色の時間を
どうかそのまま、窓の外へ放り投げてください。
流れる街灯の列は、
誰かが書き置きを忘れた、とり留めのない点字のようです。
グラスの底に残る、苦い琥珀色の時間を
どうかそのまま、窓の外へ放り投げてください。
流れる街灯の列は、
誰かが書き置きを忘れた、とり留めのない点字のようです。
鉄の軋む音が、あなたの耳元で囁いています。
「ここから先は、名前も過去も必要ございません」と。
シーツの皺(しわ)に刻まれた、見知らぬ誰かの溜息。
それを指先でなぞりながら、
どうか、冷えた静寂をお召し上がりください。
「ここから先は、名前も過去も必要ございません」と。
シーツの皺(しわ)に刻まれた、見知らぬ誰かの溜息。
それを指先でなぞりながら、
どうか、冷えた静寂をお召し上がりください。
夜風は、嘘をつくのが上手でございます。
時折、ガタゴトと震える車体は、
追いかけてくる現実を振り払う、重い鼓動。
カーテンを閉めれば、そこはもう
神様さえも立ち入れない、あなただけの聖域。
時折、ガタゴトと震える車体は、
追いかけてくる現実を振り払う、重い鼓動。
カーテンを閉めれば、そこはもう
神様さえも立ち入れない、あなただけの聖域。
夜明けが来るまでは、私がすべてを預かりましょう。
その重たいコートも、
胸の奥に隠した、消えない火傷の跡も。
終着駅はまだ、遠い闇の向こう側。
その重たいコートも、
胸の奥に隠した、消えない火傷の跡も。
終着駅はまだ、遠い闇の向こう側。
さあ、目を閉じて、深い眠りの中へ。
夢を見ることさえ、ここでは贅沢な罪でございます。
おやすみなさいませ、
この夜の、誇り高き迷子の方々へ。
夢を見ることさえ、ここでは贅沢な罪でございます。
おやすみなさいませ、
この夜の、誇り高き迷子の方々へ。

























