Nicotto Town ニコッとタウン

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5分間の真実2

深夜のFMから流れる、カーメン・マクレエの「Take Five」
あの5/4拍子の、少し気だるいのに緊張感のあるリズムが、眠らない街の夜空に溶けていく。
ここは、4th Avenueと3rd Streetが交差する、名もなき十字路。
カフスボタンの影が、街灯の下で寂しげに光る。
煙草の煙と、濡れたアスファルトの匂い。
カーメンの艶やかな声が、孤独な男の耳元で囁く。
「あと5分だけ、あなたに時間を預けてもいい?」
俺は車に深く寄りかかり、最後の一口を吸って、それを路地に投げ捨てた。
交差点を渡る人影は、誰もが秘密を隠している。
誰も、俺を振り返りはしない。
ただの通りすがり。
あるいは、終わりのない逃避行の、ひと時の休息。
サックスが泣き、ピアノが囁き、カーメンが歌う。
さよならも言わずに、
この5拍子の鼓動とともに、
俺はまた、この流れる街の闇へ消えていく。
――ただの、Take Fiveさ。

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