Nicotto Town ニコッとタウン

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終焉:空虚の共食い

舞台の火は消え、観客席の椅子も朽ち果てた
それでも役者と観客は、暗闇の中で抱き合っている
「私たちは繋がっている」という呪文を、枯れた声で唱えながら
役者は、もう配るべき「偽の希望」を持ち合わせていない
観客は、もう差し出すべき「賞賛の金」を使い果たした
それでも彼らは、この「思いやりごっこ」をやめることができない
やめた瞬間に、自分たちが「ただの無能」に戻ってしまうのが死ぬより怖いからだ
「君は……素晴らしい」
「あなたこそ……私の光……」
擦り切れたレコードのように、同じ嘘を反復する二人の姿は
もはや人間ではなく、飢えた亡霊のそれだ
やがて彼らは、言葉という餌が尽きると
互いの「自尊心」を直接齧(かじ)り取り、食らい始める
「わかってくれると言ったじゃないか」と相手を呪い
「これだけ尽くしてやったのに」と相手を罵る
愛着(あいちゃく)という名の鎖は、いつの間にか、首を絞め合う絞首刑の縄に変わっている
夜が明ける頃、そこには何も残っていない
「思慮深い役者」の剥がれた皮と
「感受性豊かな観客」の砕けた骨
そして、それらを繋ぎ止めていた、ドロドロとした醜い執着の痕跡だけだ
彼らが必死に守り抜いた「自分探し」の旅路の果ては
誰からも見向きもされず、誰の記憶にも残らない
ただの、無価値なゴミ捨て場だった
風が、残骸を吹き飛ばしていく
「本当の自分」などという幻想に、人生のすべてを質(しち)に入れた
愚者たちが等しく辿り着く、絶対的な虚無の底
幕は下りない。
なぜなら、観るべき客も、演じるべき価値も
もはやこの世には、一切存在しないのだから。_

#日記広場:ココロとカラダ




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