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桜餅(道明寺)について②

▽農林水産大臣賞を受賞した和菓子店のこだわり

農林水産大臣賞を受賞する和菓子店には、ただおいしいだけではない強みがあります。味、見た目、技術、地域性、新しさ、物語性など、いくつもの要素がそろっていることが大切です。

お亀堂が評価された和菓子は、食用花を使った華やかな上生菓子として紹介されています。伝統的な和菓子の技術に、地域の素材や現代的な感性を組み合わせた点が特徴です。老舗でありながら、新しい表現に挑戦していることが伝わります。

ここで大事なのは、老舗のこだわりとは「昔と同じことだけをする」ことではないという点です。もちろん、あんこの炊き方、生地の扱い方、季節感の出し方といった基本の技術は守られます。しかし、それだけでは今の時代に広く届けることは難しくなっています。

今の和菓子には、次のような力も求められます。

見た目で季節が伝わること
食べる前から気分が上がること
地域の魅力が入っていること
若い世代にも興味を持たれること
手土産や贈り物として選びやすいこと

道明寺も同じです。昔からあるお菓子ですが、今あらためて注目されるのは、手作りの工程や、素材の意味、地域による違いが見直されているからです。コンビニやスーパーで手軽にスイーツが買える時代だからこそ、職人が一つずつ作る和菓子の価値が目立ちます。

農林水産大臣賞を受賞した店で森川葵さんが道明寺作りに挑戦する意味は、和菓子の“完成品のきれいさ”だけでなく、そこに至るまでの手間を見せるところにあります。

和菓子は、派手な香りや強い甘さで勝負するものばかりではありません。素材の持ち味を生かし、季節を感じさせ、食べる人の気持ちをやわらかくするものです。道明寺のような季節菓子は、そうした和菓子の魅力がとても分かりやすく出ています。

▽関東風「長命寺」と関西風「道明寺」の違い

桜餅には、大きく分けて**関東風「長命寺」と関西風「道明寺」**があります。同じ桜餅でも、材料、形、食感、作り方がかなり違います。

関東風の長命寺は、小麦粉や白玉粉などを水で溶き、薄く焼いた生地であんこを包むタイプです。見た目はクレープのようで、生地はなめらかです。江戸の文化の中で広まった桜餅として知られています。

一方、関西風の道明寺は、道明寺粉を蒸して作った生地であんこを包みます。見た目は丸く、おまんじゅうのような形が多く、食感はもちもち、つぶつぶしています。もち米を使うため、食べごたえがあり、米の甘みも感じやすいのが特徴です。

違いを整理すると、次のようになります。

関東風「長命寺」
生地は小麦粉や白玉粉を薄く焼いたもの
食感はなめらかでやわらかい
形は薄い生地で巻くような姿
江戸風の桜餅として知られる
見た目は和風クレープに近い

関西風「道明寺」
生地は道明寺粉を蒸したもの
食感はもちもち、つぶつぶ
形は丸く、あんこを包み込む姿
関西で親しまれてきた桜餅
米の風味と粒感が楽しめる

この違いを知ると、桜餅の楽しみ方が広がります。今まで「桜餅」とひとくくりにしていた人も、実は自分が食べていたのが長命寺なのか道明寺なのか、気になってくるはずです。

面白いのは、どちらが正しいという話ではないことです。長命寺には長命寺のよさがあり、道明寺には道明寺のよさがあります。関東風は薄い生地とあんこの一体感が魅力で、関西風はもち米の食感と桜の葉の香りがしっかり楽しめます。

また、全国的に見ると、道明寺タイプの桜餅が広く親しまれている地域も多いとされています。地域によっては、桜餅と聞けば自然に道明寺を思い浮かべる人も多く、逆に関東では長命寺のほうがなじみ深い人もいます。

この地域差こそ、桜餅のおもしろさです。ひとつの和菓子を通して、食文化の違いや暮らしの歴史まで見えてきます。

▽森川葵が挑戦した“粉から作る和菓子作り”の魅力

森川葵さんが挑戦した“粉から作る”という部分は、道明寺を深く理解するうえでとても大きな意味があります。

完成した桜餅を食べるだけなら、見た目のかわいさや味のよさに目が向きます。しかし、粉から作るとなると、和菓子がどれほど細やかな作業でできているのかが見えてきます。

特に道明寺は、材料がとてもシンプルです。道明寺粉、砂糖、あんこ、桜の葉。基本だけ見れば、特別に複雑な材料ではありません。だからこそ、作り手の技術がそのまま味に出ます。

水分が少なければかたくなる。
蒸しすぎると粒感が弱くなる。
包み方が雑だと形が崩れる。
桜の葉の塩気が強すぎると甘さが負ける。
あんこが多すぎても、生地が厚すぎてもバランスが悪くなる。

このように、道明寺はシンプルだから簡単なのではなく、シンプルだからごまかしがきかない和菓子です。

粉から作る魅力は、素材の変化を感じられるところにもあります。乾いた道明寺粉が水分を含み、蒸されてやわらかくなり、あんこを包む生地になっていく。その変化を知ると、一個の桜餅を見る目が変わります。

また、和菓子作りには“誰かに食べてもらう”という楽しさがあります。道明寺は、ひなまつり、お花見、春の手土産など、人に渡す場面にもよく合います。森川葵さんが作った道明寺を振る舞う流れには、和菓子が持つ人と人をつなぐ力も感じられます。

洋菓子は華やかなクリームやチョコレートで気分を上げてくれるものが多いですが、和菓子は季節や余白を楽しむものでもあります。道明寺は、まさにその代表です。強い主張ではなく、桜の葉の香り、淡い色、もち米のやさしい食感で、春をそっと届けてくれます。

今回のテーマが深く響くのは、道明寺がただの食べ物ではなく、日本の季節感と職人技が詰まった小さな文化だからです。

粉から作る魅力は、素材の変化を感じられるところにもあります。乾いた道明寺粉が水分を含み、蒸されてやわらかくなり、あんこを包む生地になっていく。その変化を知ると、一個の桜餅を見る目が変わります。

また、和菓子作りには“誰かに食べてもらう”という楽しさがあります。道明寺は、ひなまつり、お花見、春の手土産など、人に渡す場面にもよく合います。森川葵さんが作った道明寺を振る舞う流れには、和菓子が持つ人と人をつなぐ力も感じられます。

洋菓子は華やかなクリームやチョコレートで気分を上げてくれるものが多いですが、和菓子は季節や余白を楽しむものでもあります。道明寺は、まさにその代表です。強い主張ではなく、桜の葉の香り、淡い色、もち米のやさしい食感で、春をそっと届けてくれます。

今回のテーマが深く響くのは、道明寺がただの食べ物ではなく、日本の季節感と職人技が詰まった小さな文化だからです。

参考画像のULE:https://i0.wp.com/nhk.shigeyuki.net/wp-content/uploads/2026/05/EFF75808-697F-41C1-841B-7B6E181CA976.png?resize=1536%2C864&ssl=1

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