Nicotto Town ニコッとタウン

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窓辺の追憶

窓辺にのこされた 淡いパステルのきれはし
それはいつかの あかるい五月の雲の色
六月の雨は いま、ガラスの向こうで
小さな涙の雫を いくつもならべている
机のすみに眠る 古びたオルゴール
ねじを巻けば かすれた音のつぶが
ひとつ、ふたつと 薄暗い部屋にこぼれて
失われた季節の 遠いひびきを連れてくる
それは静かな 憂鬱のやさしい調べ
ぼくの心は ぬれた梢(こずえ)のように揺れて
見えないあなたの 面影をさがしている
雨の歌が しずかに部屋を満たすころ
オルゴールの唄(うた)は ふっと途切れて
ただ、窓辺の雫だけが 光っていた

#日記広場:小説/詩




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