心の灯、昭和初期仮名遣い
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/06/12 12:05:11
雨はしとしとと 暗き窓(まどひ)を濡らし
遠き寺の鐘 はるかに響きわたる
わが部屋のみぞ 寂しくとり残され
小さきともしび しづかに揺らぎをる
遠き寺の鐘 はるかに響きわたる
わが部屋のみぞ 寂しくとり残され
小さきともしび しづかに揺らぎをる
ここにはもう 誰も来ぬなれば
優しき思ひ出も 雨の音に消えゆき
ただ灰色の闇のみ 部屋に満ちすすめば
われはひとり 冷たき時を生きてあり
優しき思ひ出も 雨の音に消えゆき
ただ灰色の闇のみ 部屋に満ちすすめば
われはひとり 冷たき時を生きてあり
されど 胸の奥の小さき部屋には
いまだ消えざる ひとつの灯(ともしび)あり
それはいつか失ひし 優しき光なれ
いまだ消えざる ひとつの灯(ともしび)あり
それはいつか失ひし 優しき光なれ
鐘の音は 夜のなかに溶け去りて
すべてが暗闇に 沈むとも
われはただ この心の灯をみつめをる
すべてが暗闇に 沈むとも
われはただ この心の灯をみつめをる




























