梅雨はじまり
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/06/12 14:21:29
いつしか街は 淡いみどりにつつまれて
しづかに始まる あめの季節のゆうぐれ
窓にのこされた 小さななみだの雫は
かすかな光をあつめ ただきらめいている
しづかに始まる あめの季節のゆうぐれ
窓にのこされた 小さななみだの雫は
かすかな光をあつめ ただきらめいている
遠くのほうで ひびく切ない汽笛のねは
白くかすんだ 雲のむかうへ消えてゆく
私はひとりで 古いともしびをかかげ
すぎてゆく日の やさしい足音をきいている
白くかすんだ 雲のむかうへ消えてゆく
私はひとりで 古いともしびをかかげ
すぎてゆく日の やさしい足音をきいている
夕闇はそつと つめたいヴェールをひろげ
濡れたあぢさいの 花びらを深く染める
なつかしいひとの こえが聴こえたやうな
濡れたあぢさいの 花びらを深く染める
なつかしいひとの こえが聴こえたやうな
それはただの 風のいたづらだらうか
雨のはじまりの 寂しいよるのしづけさに
私はそつと ひとつの名前をつぶやく
雨のはじまりの 寂しいよるのしづけさに
私はそつと ひとつの名前をつぶやく




























