終着駅にて
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/06/12 14:23:45
窓のそとには かすかな雨のしづくが
かすんで消え去る ひとつの旅の終はりに
あたたかい記憶のなかの あの日のはなびらが
いまも私のこころに そつと舞ひ降りる
かすんで消え去る ひとつの旅の終はりに
あたたかい記憶のなかの あの日のはなびらが
いまも私のこころに そつと舞ひ降りる
汽車は鳴らす かすれた汽笛の音を
遠いあふぞらの 見えない記憶にむけて
あまたの駅をすぎ ここまで運ばれたものは
ただひとつの 小さななみだの雫だつた
遠いあふぞらの 見えない記憶にむけて
あまたの駅をすぎ ここまで運ばれたものは
ただひとつの 小さななみだの雫だつた
さよならを言ふために 私はここまで来たのか
それとも 新しい朝の光をまづ迎へるために
風は冷たく わたしの頬を吹きぬけてゆく
それとも 新しい朝の光をまづ迎へるために
風は冷たく わたしの頬を吹きぬけてゆく
プラットホームには だれの人影もなく
ただ寂しげに 夕闇がひろがらうとしている
私はそつと 小さな手帳を閉ぢるのだ_
ただ寂しげに 夕闇がひろがらうとしている
私はそつと 小さな手帳を閉ぢるのだ_




























